飛騨川ひだがわバス転落事故てんらくじこ

観光かんこうバスが土石流どせきりゅうにおそわれ、飛騨ひだ川に転落した

被害ひがい概況がいきょう

昭和43年8月18日午前2時11分、加茂郡かもぐん白川町の国道41号で、観光かんこうバス2台が、集中豪雨しゅうちゅうごううにより発生した土石流どせきりゅうにおそわれ、飛騨ひだ川へ転落しました。

助かった人はわずか3人だけで、104人もの命がうばわれました。

流れ出た土砂のりょうは、ダンプカー250台分にもなりました。

気象の概況がいきょう

17日午前9時に、台風7号が北海道の西の海上にあって、これから寒冷前線かんれいぜんせんが九州までのびていました。

台風が東へ動くにつれて、前線は南に下がって岐阜ぎふ県にかかり、 南の高気圧こうきあつからのあたたかくてしめった空気がながれこみました。 このため、17日夜から18日朝にかけて、かみなりがりつづけて、はげしい雨がふりました。

雨は、多いところで1時間に100ミリをこえました。

地上の気圧配置図では、低気圧が日本海北部にあり、その低気圧からのびる寒冷前線が北陸地方から東シナ海にかけてのびている。
昭和43年8月17日 午前9時の天気図
24時間降水量の等値線では、中濃から<ruby>飛騨<rp>(<rt>ひだ<rp>)</ruby>南部、東濃にかけて多い領域がかかり、富加では319mmとなった。
昭和43年8月17日9時から18日9時までの降水量分布図こうすいりょうぶんぷず