苗木が育つとともにまわりの雑木や雑草も大きくなります。そこで,夏の間にこれらを大型のカマやエンジン付きの刈り払い機で刈ってやります。 必要のない木や育つ見込みのない木ができます。これらを取り除くことを除伐いいます。
もっと大きくなると, 木どうしがこみあってふれあうようになるので,適当に間の木を切ります。これを間伐といい, 収穫まで数回続けられます。
木がある程度大きくなると,下枝がつぎつぎと枯れます。そのままにしておくと幹が太るにつれて枯れた枝が巻き込まれ, ふしのある木材になってしまうので,下枝を切り落としてやります。また, 根元の草に日光が届き,地面がしっかりとします。 丹精こめて育て上げられた木を伐採, 造材,搬出していきます。
搬出された木材は森林組合などの製材工場などに行き,木材市場や加工施設に行きます。
 岐阜県では民有林の割合が高く, ヒノキやスギの人工林が多い地域が東濃地域です。保安林として切り出しが難しい所もありますが, 森林を切り出して利用する林業が盛んです。岐阜県は森林組合や製材工場が多く, いずれも全国2位を誇っています。優秀な材木を育てる為には下草刈り間伐作業や枝打ちをするなど手入れが必要です。切り出された木材は木材市場に送られる他, 地元のプレカット工場で建築資材や木材製品の原材料に加工されて出荷されます。飛騨地方では古くから木材を利用した家具や彫刻が有名です。間伐材も炭や簡単な木製品として有効利用している所もあります。
 近年, 林業従事者が年々減少しています。また, 木材の価格も高いという課題もあります。しかし, 最近岐阜県では若い労働者の就職が増えたり, 環境保全を含めた木材の有効利用の道が開かれたりして, 林業が見直されています。