e-予報官よほうかんからのアドバイス

衛星画像えいせいがぞうから雲の様子を見るために

雲の様子を見てみよう

気象衛星きしょうえいせいとは

地球を背景に宇宙に浮かぶひまわり8号と9号のイメージ図
ひまわり8号と9号

宇宙うちゅうから地球をながめ、一度に広い範囲はんいの雲や気温の状態じょうたい観測かんそくをするため、世界各国がきょう力して、いくつかの気象衛星きしょうえいせいを打ち上げています。

気象衛星きしょうえいせいには、「極軌道気象衛星きょうきどうきしょうえいせい」と「静止気象衛星せいしきしょうえいせい」があります。

極軌道気象衛星きょうきどうきしょうえいせいは、地球の北きょくと南きょくの上空およそ850kmを通って、地球を南北に回る気象衛星きしょうえいせいで、比較的ひかくてきひくい高さから観測かんそくすることから、精密せいみつ観測かんそくができます。また、静止気象衛星せいしきしょうえいせい観測かんそくできないきょく地方の気象の状態じょうたい観測かんそくします。

静止気象衛星せいしきしょうえいせいは、赤道上空およそ35800kmのところにあって、地球の自転と同じ24時間で、地球を一しゅうしています。このため、見かけ上、赤道上空に静止せいししているように見えるため、この名があります。

日本では、「ひまわり」とよばれる静止気象衛星せいしきしょうえいせいを打ち上げています。

「ひまわり」は、東けい140度の赤道上空で、日本を含む半径はんけいおよそ6000kmの範囲はんいの、雲の分布ぶんぷ分布いどう、雲の高さ、風の状況じょうきょう湿しつ度の分布ぶんぷ、海面の温度などさまざまな観測かんそくします。

現在、気象庁きしょうちょうでは、「ひまわり8号」と「ひまわり9号」による観測かんそくを行っています。

衛星えいせいから送られてくる画像がぞう

「雲の様子を見よう」のページで表示できるえい画像がぞうは、「可視かし画像がぞう」と「赤外画像がぞう」、「水蒸気すいじょうき画像がぞう」、「トゥルーカラー再現さいげん画像がぞう」です。

衛星画像えいせいがぞうは、可視赤外放射計かしせきがいほうしゃけい(AHI)とばれるカメラで、人間の目で見ることのできる「可視かし光」から目に見えない「赤外線」までの様々な波長帯はちょうたい電磁波でんじはの強さを撮影さつえいします。

可視かし画像がぞうは、雲や地表面によって反射はんしゃされた太陽光を観測かんそくした画像がぞうです。太陽の光があたる日中の観測かんそくをします。

赤外画像がぞうは、雲、地表面、大気から放射される赤外線を観測かんそくした画像がぞうです。24時間昼夜ともに観測かんそくできます。

水蒸気すいじょうき画像がぞうは、赤外画像がぞうの一つで、雲のないところでも対流圏たいりゅうけんの上そうから中そうにあるごくわずかの水蒸気すいじょうき観測かんそくすることができるため、上空の大気の湿しめり具合がわかりやすい画像がぞうです。

トゥルーカラー再現さいげん画像がぞうは、人間の目で見たような色を再現さいげんした衛星画像えいせいがぞうです。くわしい説明は気象庁ホームページをごらんください。