雷(かみなり)・ひょう

質問しつもんの一覧

Lrmkoさん:10代 雷は雨が降っていないときのほうが危険だと聞いていますが本当でしょうか。本当なら何故なのでしょうか。
e-予報官 これは明確に基準を設けた調査結果はありません。
強いて言えば、落雷は雷雲の前面でもっとも多く発生します。そのため、雨の降り出す直前の雷が激しく感じられるのでしょう。
また雷雲の下は、雨は降り始めた途端に強力な降りに移ることが多いので、雨の降っていない領域と、雷の激しい領域は近いことが多いのです。
ただ雷雲の真下、つまり強雨のもとでも落雷は起きているので、「雨が降っていないから、雷雲は遠い」との思いこみや、「雨が降っていないから無防備に外出していた」ということが落雷事故を引き起こすことは考えられます。
Gouki&3人さん:小学生 雷は、落ちた所から、半径何㎞まで、見えるのでしょうか。
e-予報官 経験上から言いますと、岐阜の気象台から東京での電光が見えました。
また岐阜や名古屋から、冬の日本海の電光が見えたことがあります。
空気の澄んだ夜であれば、200~300キロメートル程度離れていても 見えるようです。
さくらんぼさん:中学生 雷の光と音どうして速さが違うのですか?光がなる時と音が鳴るとき とのその間は何秒くらいですか?あと雷がなると何故大雨になるんですか?教えて下さい!
e-予報官 雷の音は空気が振動することで伝わり、1秒間でおよそ340m進みます。一方、光は電磁波(でんじは)という性質があるために1秒間におよそ30万kmも進むことができます。
これは、音のおよそ100万倍ものスピードになります。
雷がなるとき、光と音はほぼ同時に発生しているのですが、光のほうが音よりもずっと速く伝わるので、音は遅れて聞こえてきます(これは花火でも同じですね)。
光ってから音が聞こえるまでの時間は、その雷がどれくらい離れているかによって変わります。時間が短ければ近くで、長ければ遠くで雷がなっていることになります。
音の進む速さは1秒でおよそ340mですので、光ってから音が聞こえるまで何秒かを数えておくと、雷がどのくらい近いところで鳴っているかがわかります。
また、雷は発達した積雲(積乱雲)によって発生します。積乱雲は一般に強い雨を伴いますので、雷が鳴っているときには雨が降ることが多くなります。
あきさん 
ハーマイオニ・ポッターさん :小学生
なぜ、雷は、とってもうるさい、音がするの?
ナゼ、雷は、光るの?教えてください。
空が、ピカ!って光るんなんて、おかしいと思いませんか?どうぞよろしくお願いします。
e-予報官 雷の正体は、電気です。
身近なところでは、セーターなどをぬぐ時に、
静電気によってパチパチと音がするのに似ています。
このくらいの静電気でも、暗い部屋では、光が見えることもあります。
雷は、これよりも、ずっとずっと強力ですから、強い光が見えます。
そして、ピカッと光った瞬間には、そばの空気の温度は
10000℃くらいにまでいっきに上がります。
すると、空気は急激にふくらみ、まわりの空気を大きく振動させます。
この振動が、あの大きな音になって聞こえてくるのです。
スマイリーさん:小学生 雲と雷は何か関係があるんですか。
e-予報官 雷は、雲の中に電気がたまって、大気中を流れる現象です。 電気は、雲と雲の間を流れたり、雲と地面の間を流れたりします。 身近なところでは、静電気(せいでんき)とにています。 ぱちぱちと音がしたり、くらいところでは光が見えたりしますよね? 雷はこれがとても強力になったものと考えてください。
雲の中にどうやって電気がたまっていくのかは、 いろいろな説があり、まだはっきりとはわかっていません。 1つの説では、雲の中にあるたくさんの氷の粒どうしが、 ぶつかるのがきっかけで、その時の温度によって プラスやマイナスの電気ができるのではないかと言われています。
シホさん:20代 車、電車の中は落雷しないのはなんでですか?
e-予報官 雷は基本的に高いところへ落ち、電気の流れやすいところを通って地面へ向かいます。 車や電車の車体は金属で、電気が流れやすいので、 中にいる人の方へは、めったに流れません。これは、人が金属より 電気を流しにくいためです。 この性質を利用して、高い建物には避雷針をつけて、そこへ 電気が流れるようにしています。
とばっちさん:20代 雷は、基本的にどのような所に落ちるんですか
e-予報官 雷は基本的に高いところへ落ちます。
髙木さん:10代 雷には、縦に走る稲妻(いなずま)と横に走る稲妻がありますが、違いはあるのでしょうか?
また、縦横の違いによって種類などの区分けはあるのでしょうか。
e-予報官 性質は、縦のものも横のものもまったく同じです。
稲妻は、雲と地面の間を走るものと、雲と雲の間を走るものがあり、
雲と地面の間を走るとき、「雷が落ちた(落雷:らくらい)」と言われ、
地上に被害が出ることがあります。
雲と雲の間を走るとき(雲間放電:うんかんほうでん)は、ゴロゴロと音がしても、
地上に被害が出ることはありません。
雲と雲の間とは言っても、同じ高さどうしの雲の間で稲妻が走ることもあれば、
高さのちがう上下の雲の間で走ることもあります。
この稲妻を遠くから見ると、横や縦、いろんな方向に走っているように見えることがあります。
みっちゃんさん:小学生 友達から聞いたんだけど,『雷は鉄のある場所に落ちる』って 本当なのかを教えて下さい。
e-予報官 雷は鉄などの金属に落ちるわけではありません。 雷のもっとも落ちやすいのは高いところです。 ただ、落ちた後に、金属を伝って雷の電流が流れることは あります。
岡崎さん:30代 雷が一番多く落ちている都道府県を教えて欲しい
e-予報官 雷は、気象台や測候所の職員が、目視で観測し、記録しています。 このため、捕らえられる範囲が限られていて、 都道府県別の順位はわかりませんが、観測を行っている官署の中で 雷がもっとも多く観測されているのは金沢です。 上位は日本海側の官署ででしめられています。

<年間の雷日数の全国上位10官署(統計期間 1971年~2000年)>
金沢 37.4日
酒田 36.0日
高田 35.7日
輪島 32.7日
福井 30.9日
新潟 30.5日
敦賀 30.2日
相川 29.5日
秋田 29.4日
富山 29.4日

ただしこれは雷が鳴った日数だけを比較したもので、実際には冬の雷は一発鳴っただけで終わってしまうものが多く、 逆に夏は激しい電光・雷鳴が何十回、何百回と起こる雷雲が多いです。
こうした落雷の頻度を比較すると、関東の内陸(関東平野)や、東海の内陸(濃尾平野)は非常に雷の多い所といえます。
ですから実際に雷が一番多く落ちているのは、関東か東海でしょうね。
ほんわかネコさん:小学生 かみなりぐものなかはどうなっているかおしえて
e-予報官 かみなりは、積乱雲(せきらんうん)という雲でできます。 積乱雲の中には、強い上昇気流(下から上へ向かう風)があって、 秒速15メートルをこえる時もあります。秒速15メートルというと、 地上では風にさからって歩きにくくなる位の強さです。
かみなりが鳴るような時は、プラスの電気をもった雲つぶと、 マイナスの電気をもった雲つぶがあって、 雲の上の方と下の方に分かれていると考えられています。 そしてたくさんの電気がたまると、 雲の中や雲と地面の間に電流となって流れます。 これがかみなりです。
みかんさん:小学生 雨は、水蒸気から、じゃあひょうは、なにからできているの
e-予報官 ひょうは、雲の中にできた氷がとけずに地上まで落ちてきたものです。 なので、もともとは空気中にあった水蒸気から生まれたものです。 雲の中には上に向かう風があって、小さな氷のつぶは、この風によって ういていますが、大きくなると重くなって雲から落ちてきます。 上に向かう風がとても強い時には、氷はとても大きくなるまで 落ちてくることができないので、ひょうになってふってくるのです。
雲のでき方や雨のふり方は、 こちら のアニメーションを参考にしてみてください。
平田さん:小学生 ひょうはどんな天気のときに落ちてくるのですか?
e-予報官  ひょうは大きく発達した積乱雲(せきらんうん)から降る場合が多いようです。 積乱雲はかみなりをともなって、大雨や突風などの災害を起こすことがありますが、 ひょうにも注意する必要があります。
 ひょうは、大きいものでは5cm以上になるものがあり、それが 空から時速100km以上のスピードで落ちてきますので、 人や家畜、農作物、建物などに被害をあたえることがあります。
岡田&石田さん:小学生 雹(ひょう)はなぜ降るのですか。
e-予報官 ひょうは、寒い冬よりも、
5月や10月など、春や秋に降ることが多いようです。
この時期、地面付近は暖かいのですが、
上空には冬のような冷たい空気がやってくることもあり、
このようなときに、入道雲(積乱雲)が発達して、
かみなりが鳴ったり、ひょうが降ったりします。
積乱雲の中では、上昇気流がとても強いので、
小さな氷のつぶはなかなか下に落ちることができず、
まわりにある他のつぶとぶつかってくっつき、
もっともっと大きなつぶに成長します。
やがてその直径が2cmぐらいになると、
上昇気流がささえきれなくなり、落ちてきます。
ふつう氷のつぶは、落ちてくる間にとけて雨に変わりますが、
このように大きくなった氷のつぶは、溶けきらずに
氷のまま落ちてくることがあります。
これが、「ひょう」です。
ひょうの中には、みかんほどの大きさや、
ソフトボールくらいの大きさになるものもあります。

夏は、上空の気温が他の季節より高く、
氷ではなく水のつぶが雲になっていることも多いため、
あまりひょうは降りません。
また、冬は、他の季節より積乱雲が発達しにくいので、
ひょうができにくいのです。
このため、春や秋に、ひょうが降ることが多いのです。