天気のことわざ

質問しつもんの一覧

予報官からの答え

りんごさん:中学生 こんにちは。今、霧のことについて調べているのですが、霧にも昔のことわざというものがあるのですか?あるのであれば、おしえてください。
e-予報官 「天気俚諺(てんきりげん)」のことですね。
天気予報の民間のわざですが、わずかに「山の斜面を霧が昇ると晴れ」くらいのもので、人里の霧に関することわざはほとんどありませんでした。
上寛さん:中学生 星が多いと次の日は晴れるってホント?
e-予報官 こちらで調べてみたところ、秋田の方面にある言い伝えのようですね。 星が多く見えるのは、当然、雲のない良い天気の時でしょうから、 夜から天気が大きく変わらなければ、そのまま次の日も 晴れるのかもしれません。でも、必ず晴れるということはないので 注意がいりそうですね。
イケさん:中学生 なぜ天気の悪い日は、動物(鳥など)は空を低く飛ぶの?
e-予報官 雨などで湿度が高くなると、鳥のえさとなる虫たちの羽がしめってきて低いところを飛ぶようになるので 鳥もそれを追って、低いところを飛ぶと言われています。
エヒナさん:中学生 夕焼けは、明日天気がいいと言われている理由。
e-予報官 夕焼けがきれいに見える時は、太陽のしずむ方向、つまり西の方が、 晴れている時です。 天気は、だいたい、西から東へと移ってくるので、 西の方が晴れていると、次の日は晴れることが多いため、 このように、言われるようになったのだと思います。
玖保さん:20代 「秋にカメムシが多いと、その冬は大雪になる」という言い伝えがあちこちにあるようです。
何か科学的に関連があるといえるのでしょうか?
e-予報官 生物の予知能力は、時として人間の科学の能力では分からないこともあります。
この言い伝えも、そのひとつかもしれません。
カメムシは、寒い冬を乗り切ろうとして、
秋に暖かい家屋の中に侵入してくることがある害虫です。
「カメムシが多い」ということは「カメムシをたくさん見た」、
ということですから、いつもの年より寒くなる、ということを
本能でカメムシ達が察知しているのかもしれませんね。
しかし残念ながら、そのことを科学的に説明することは、まだできていません。
小松さん:小学生 秋分の日は、晴れの日が多いと聞きました。本当ですか?
e-予報官 小松さんがどこに住んでいらっしゃるのか分からないので、
岐阜市と東京を例にとって説明します。

これまでの、「晴れ」という天気になった割合を調べたものがあります。
秋分の日は、年によって9月23日になったり、22日になったりするのですが、
岐阜市では、22日も23日も、他の日に比べて特別に晴れが多い、
ということはありません。
しかし東京では、22日も23日も、他の日に比べると
やや晴れの日が多くなっています。
上杉さん:50代 農業や林業では八専(はっせん)には野菜を収穫したり、
木材を伐採(ばっさい)したりしないと言われています。
このときは雨が多いからとされていますが、科学的に本当でしょうか。
広辞苑(第2版)にも雨が多いと記載されています。
e-予報官 八専(はっせん)は、こよみで、
干支(えと)の十干と十二支が合う日とされています。
具体的には、壬子(みずのえね)から癸亥(みずのとい)の日までの12日間のうち、
丑(うし)・辰(たつ)・午(うま)・戌(いぬ)を除いた
残りの8日をいいます。一年に約6回あります。

さて、この八専は60日に一度、来ることになりますので、
一年は365日ですから、年に約5日ずつずれて(早まって)やってきます。
ですから、この期間に雨が多いのかどうかというような
統計的なことを記録しているものは、残念ながらありません。
また、実際に雨が多いとしても、
その科学的根拠を示すことはできないと思います。
おそらく、昔の人がえんぎをかついだりしていたことのなごりではないでしょうか。
くまぷーさん:小学生 きつねのよめいり(天気雨)はどうしてふるの?
e-予報官 きつねのよめいり(天気雨)は、
太陽が照っているのにふる雨のことです。
太陽は、雲にかくれていなければ、いつでも私たちを
てらしてくれます。
だから、たとえ雨雲があって雨がふっていても、
そのすきまから太陽が顔をのぞかせていれば、
天気雨になるのです。
また、天気雨がふったすぐ後は、虹が出やすいので、
見つけるチャンスですよ。
ぐうさん:30代 天気雨の事を「狐の嫁入り」と言いますが、由来はなんですか?
e-予報官 明確な答えは得られませんでしたが、だいたい次のことのよう です。
「狐火(きつねび)」と呼ばれる言い伝えがあります。 これは「鬼火(おにび)」とも言われ、 原野やお墓などで燃える怪奇な炎のことです。 この「狐火」が燃えている時に雨が降ること を「狐の嫁入り」と呼ぶようになったらしいのです。 その後、お日様の照る元で降る雨も同じように呼ぶように なったと思われます。
板倉さん:中学生 朝、虹が出るとなぜ雨が降るのですか??
e-予報官 朝は太陽の光が東から射しているので、 虹が見えるとすれば西側になります。 虹は、空気中にたくさんの水滴がある状態で日光が当たった時に 見えるので、朝見えるということは、西の方では雨が降っている と考えられます。天気は、だいたい西から東へ移ってくるので、 自分のいる場所でも雨が降りやすいというわけです。