「防御率」


 野球番組を見ていると「防御率」という言葉が出てくる。
 自責点を投球回数で割り、九をかけた数値がそれである。わかりやすくいうと投手が九イニング投げたとき何点取られるかという数値だ。防御率が二.三四の投手は一試合完投したら平均二.三四点とられるということだ。だから防御率が少ないほどいい投手ということだ。
 ううむ。野球通にはこれで良いのだろうが、素人にはなんのことやら。だいたい、数値の出し方からして、「防御率」ではないじゃないか。それは、一試合平均の「失点率」とでも呼ぶべきものだ。防御率の高い選手とは、防御率の数値の低い数値であるという大いなる矛盾。
 「防御率」とは、「防御できなかった率」であるというのがボクの結論だ。

 

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