「仮名づかい」


 現代仮名遣いには「ぬかずく」「なかんずく」「ひざまずく」「つまずく」など、理解しがたいものがいくつもある。それぞれについて考えてみたい。これらを漢字で書くと、

「ぬかずく」 「なかんずく」 「ひざまずく」 「つまずく」
   ↓      ↓     ↓      ↓
「額ずく」  「就中」  「跪く」   「躓く」

 である。額(ぬか=ひたい)を地面につけるから、「ぬか+づく」であるのだし、たくさんある中でも特にこれに注目したい、とたくさんの「中」について述べようとするから、「なかんづく」であるのだし、ひざをつくから、「ひざまづく」なのだし、つま先、コーンだから、「つまづく」であるのに。現代仮名遣いはどうも理解できない。変だ。
 そのくせ、「ほおずえ」なんてのは「ほお+つえ」だから認められない、と突っぱねるところがかわいくない。
 「頭突き」なんて、昔からあったのだろうか。あったとしたら、どう書いたのだろう。「づつき」じゃないのか。興味がある。

 

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