「お吸いになりますか」


 ファミリーレストラン行くと「おタバコはお吸いになりますか」と聞かれる。こういうところでショックを受けてしまうのは、おかしいだろうか。「お吸いになりますか」って、そりゃそうだろうと思うけれど、もっときれいな日本語がなかったかと思う。

 一.「タバコは吸われますか」
 二.「タバコは召し上がりますか」
 三.「タバコはお召し上がりでしょうか」

 ほらほら、ちゃんとスマートな言葉があった。このほかに、タバコは「飲む」というのがあったが、ファミレスにはそぐわない言葉だろう。「喫煙席と禁煙席、どちらをご希望でしょうか」というのもあった。ボクは迷わず、「禁煙席をお願いします」と言うのだ。言いながら、「どうもおかしい、何か変だ」と思っている。吸わないのが当たり前なのに、「お願い」しないとタバコを吸わされるという、そういう仕組みが納得できないのである。
 ボクは「禁煙席」というものの存在そのものが納得できないのだ。バスや電車のシルバーシートみたいだ。そこ以外は、タバコ無法地帯。吸いたくないタバコを吸わされても、「そんなところにいるお前が悪いんだ。吸いたくなければ、禁煙席にいきな」と冷たい扱いを受けている気分だ。
 逆に、「喫煙席」というのも気になる。ここでならタバコ、吸いたい放題という様子。吸わなきゃ損だと思っているのかと思うほどだ。いずれ解消されると期待している。

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