「おなら」
どうしておならは恥ずかしいのだろうか。 音。におい。 昔の人も恥ずかしかったのだ。だから、「屁」なんて言うと下品に下品がおんぶして、いても立ってもいられなかったはずだ。
屁をこいた 屁をひった 屁が出た 屁っぴり腰 ヘッコキムシ
どちらかというと、屁は「こく」ものである。お腹にたまったガスをひり出すイメージ。排出する行為。一方、おならはどうか。
おならが出た おならをした
考え始めて行き詰まる。「屁」のパワーはそこになく、ゆえにおならは応用が利かない。おならは「出る」ものであって、「出す」ものではないのだ。「おならをこく」という言葉も、ないとは言えないが、どこか落ち着かない。バランスが悪い。 「おなら」は、女房言葉だそうだ。昨日の「文字詞」と同じ。「鳴らしてしまった」という恥ずかしさを包んで「おなら」は優しい響きだ。
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