片知の流紋岩
影場所 美濃市片知
撮影者 小野 康雄
 片知渓谷「千畳岩」には、大規模な火山活動で噴出した大量の火砕物があります。それは、火砕物自身の重さと熱で互いにくっついた流紋岩質の溶結凝灰岩からなる450m以上の厚さの層です。
 その火山活動は白亜紀末期(およそ6,500万年前)と考えられています。この火山石は、成分(鉱物)に着目して分類すれば流紋岩です。流紋岩は一般に、斑状をなし石英、長石、黒雲母を多く含み、粘性の高い溶岩を起源とします。
 この層を含む岩体を「洞戸岩体」といい、同様の火山岩体が奥美濃から福井県奥越地方に分布しています。まとめて「奥美濃酸性岩類」と呼びます。
レンズにつぶれた火砕物が並ぶ 流理構造のみられる流紋岩転石