滝谷花崗閃緑岩

岩の殿堂・滝谷と北穂高岳
撮影場所 吉城郡上宝村滝谷
撮影者 中田 裕一
 北穂高岳(3,106m)の飛騨側にある滝谷は、井上靖の小説「氷壁」でも有名になった岩の殿堂です。この滝谷付近にある滝谷花崗閃緑岩は、世界で最も新しい花崗岩体です。その貫入固結は、140万年前ころから始まり、100万年前まで続いたといわれます。滝谷花崗閃緑岩は、飛騨山脈の隆起によって地表に現れた岩石です。
滝谷花崗閃緑岩  火成岩の中でも、火山から噴出した溶岩は火山岩、地下深部で固結した溶岩は深成岩といいます。この花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)は、深成岩です。地下数km以上の深部でマグマがゆっくり冷却・結晶化しました。花崗岩の近縁種です。