ナポレオンがエジプト遠征に失敗し、アブキール湾でイギリス海軍に包囲されると、イギリスはロシア・オーストリアなどと第2回対仏同盟を結んで、フランス本国の国境をおびやかした。これによって、総裁政府は国民の支持を失った。
 この状況を知ったナポレオンは、単身イギリス海軍の包囲を突破しフランス本国に帰還した。帰国したナポレオンは軍の動揺を収めるとともに、圧倒的な支持を背景に総裁政府を倒し、3人の統領からなる統領政府をたて、自ら第1統領として事実上の独裁権を握った(ブリュメール18日のクーデター)。これによりナポレオン 政権が成立し、10年間にわたったフランス革命は終了した。
 政権を握ったナポレオンが身分に関わらずに有能な指揮官を起用したため、フラ ンス軍は各地で同盟軍を破り、イギリスは国際的に孤立しフランスと講話せざるを 得なくなった。(アミアンの和約)これにより、第2回対仏同盟は崩壊した。