カエサルの死後、カエサルの部下アントニウスとレピドゥス、カエサルの養子オクタヴィアヌスが政治同盟を結んだ(第2回三頭政治)。やがて、オクタヴィアヌスは、エジプトの女王クレオパトラと結んだアントニウスをアクティウムの海戦で破った。これにより、ローマはエジプトをその領域に加えるとともに1世紀にわたった内乱に終止符が打たれた。
 権力の頂点にたったオクタヴィアヌスは、紀元前27年元老院からアウグストゥスの称号を与えられた。アウグストゥスは元老院などの共和制の制度を尊重することを表明したが、実際にはほとんどの要職を兼任し、全政治権力を掌握していた。この政治を元首政といい、これにより帝政が始まったとされる。