1929年10月、ニューヨーク株式市場での株価の暴落から、アメリカ合衆国は空前の恐慌に襲われた。世界経済・金融の中心であるアメリカ合衆国の恐慌は全世界に波及し、その破壊的規模の大きさと長さから、世界恐慌と呼ばれた。
 恐慌によりそれまでイタリアに限られていたファシズムの思想や運動も、改めて注目されるようになり、日本やドイツにもファシズム政権が成立し、武力で自国の要求を押し通そうとするようになった。
 アジアでは1931年に日本が満州事変をひきおこし、傀儡国家『満州国』を建国し中国東北部に勢力を伸ばした。ヨーローッパでは1936年イタリアがエチオピアを征服するとともに、ナチス=ドイツとともにスペインのフランコ将軍の人民戦線内閣に対する反乱を支援した。