御嶽山の亜高山帯

オオシラビソをはじめとした陰生の針葉樹が、極相林をつくっている。こうした発達した森林では、林内に差し込む光が少ないために薄暗い。
林床は苔むしており、陰生植物や腐生植物などが生える。やや明るい林内では、ササに覆われた場所も見られる。木が倒れて林間に隙間が出来ると、陽樹のダケカンバやネコシデなどが生える。
倒木上にも苔が生え、保水力が生じる。そこは雑菌なども少なく、陽が当たる可能性も高いため、そこに次世代の植物の実生が生える。こうして林冠を形成する樹木が交替することを、倒木更新と呼ぶ。トウヒなどは、一般的に倒木更新によって成長するといわれる。
落葉針葉樹であるカラマツも見ることが出来、秋には黄葉がみられる。林内は比較的明るい。
御嶽山には滝が多く、名瀑も知られている。
スキー場などには草原が成立している。標高1500m付近では、ヤナギランの群生が彩りを添える。