市販されているウニの発生段階別標本を用いた、ウニの発生の顕微鏡観察の 要領をまとめました。生きている材料と比較すると、試料がやや破損していたり、 ゆがんでいたりしますが、大体の変化はつかめると思います。 材料さえ手に入れば、いつでも、気軽にできる観察です。あわせて、顕微鏡観 察のポイント、ヒントなども学ぶことができます。 |
(1)発生段階別標本を準備
・市販されている発生段階別標本を入手します。
(2)発生段階別標本の調整
・水または1〜3%程度の食塩水で薄めます。
(3)プレパラート作成
・ホールスライドガラスを用います。
・気泡ができるだけ入らないように、慎重にカバーガラスをかけます。
こんなのは「気泡」です。これも「気泡」です。
(1)プレパラート作成時
・ウニ卵、胚は肉眼でも見えます(直径0.1mm)
・気泡が入らないようにしましょう。
(2)観察倍率
・まずは100〜150倍で観察しましょう。
・40倍の対物レンズでは、ピントが合わない場合があります。
(ホールスライドガラスを用いるため)
(3)ピントあわせ
・ウニ卵は立体です。ピントを微妙にずらすとかなり見え方が変わってきます。
(→同じ胞胚でも、これくらい見え方が違います)
(4)絞りの調節
・絞りも有効に使いましょう。
(→8細胞期の場合)
(5)見ている方向
・原腸胚以降の胚では、見ている方向によって見え方が全然違うこともあります。
(→原腸胚の極面観と側面観)