村間ヶ池は長良川の源流に近い郡上市白鳥町にある周囲が400メートルの池です。 海抜730メートルにあるこの池には流れ込む川も流れ出す川もないため,一年を通じてほとんど水位が変化しません。 池の深さは最深部で4メートルですが,枯れた水生植物や,池周辺の木々からの落ち葉が池に沈み泥炭層となって,その色が池の水面の色を作り出しています。
 春から夏にかけて池には白や黄色の花が一面に咲き誇ります。白い花はヒツジグサ,黄色い花はコウホネと呼ばれるスイレン科に属する植物です。  更には郡上市内で今はほとんどみられなくなったジュンサイなど貴重な植物も花を咲かせます。
 トンボの生息地としてもこの池は有名で,アオイトトンボ,ルリイトトンボ,ミヤマアカネ,オオアオイトトンボなどの姿が確認されています。  春から秋まで池の周りの木々の葉にとまるこれらのトンボや,水面を飛び回ったり,水面で産卵するトンボの姿を見ることができます。
 モリアオガエルなどの両生類,ヘビなどのハ虫類も多く生息するこの池は長良川流域で自然のままに残されている数少ない池の一つといえます。

このウィンドウを閉じます