毎年7月16日に長良橋北の神明神社で水難防止と鮎供養を兼ねて川祭りが行われます。たくさんの提灯を富士山や三重塔などの形に飾りつけた舟が,カネを打ち鳴らしながら,神社前の川面を旋回し,夜になると提灯に灯が入り,真っ暗な水面に富士山や三重塔などが浮かび上がります。船に乗り込んだ町内の子供たちは縁起物の塩ふりのキュウリを食べます。この日のご馳走はどこの家もうどんでした。
 川船に提灯を飾り,川を渡る祭りは,愛知県の「津島まつり」を思い浮かべるように,津島神社の祭りが元になっており,疫病から守り水難を絶つ願いです。祭りの前日までは川に入らないこと。入るとカッパに尻こだまを抜かれると言われました。祭りの日はいつもは食べられないご馳走のうどんを食べることができ,長良川で泳いだり,魚とりをすることができました。このあたりは,材木や特産物,生活物資などを運ぶ舟運にたずさわる家が多く,川での危険な仕事に対して安全を守るための願いも込められています。神明神社では,鵜匠が鮎供養をします。
 昔は,この祭りがすむと付近の子供達は,水泳をしてもよいとされていました。提灯で富士山,扇,三重塔などを形づくった船が川をこぎ廻るさまは壮観美麗で,夏の風物詩として親しまれています。

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