この建物の縦横の比が黄金比に近いと言われています。 |
この彫刻の身体の様々な部分に黄金比が見られ、 理想的な均斉美を持っていると言われています。 |
この絵には、螺旋の大胆な構図が見られます。 |
さて次に、黄金比を美しいと感ずる理由について考えてみましょう。
人間は自然を見たとき,それを美しいと感じます。そして自然の中にある均斉美に憧憬の念を禁じ得ません。
自然の中にはたくさんの黄金比が存在しています。芸術作品の中にそれらを見出すとき,人工物である芸術の印象と自然の造形の印象が等価である,という安堵感が美しいと感ずる所以なのではないでしょうか。アリストテレスの「芸術は自然を模倣する」という言葉や,セネカの「あらゆる芸術は自然の似絵である」という言葉は有名ですが,これらはそのような意味のことを言っているのではないでしょうか。
さて最後に,黄金比を持つ長方形による極めつけの芸術(?)をお目にかけましょう。この作品はすべて黄金比を持つ長方形で埋められています。その大きさはでたらめのように
見えますが,実はあの円周率(3.141592・・・)の各桁の数字で拡大縮小してあります。緑色の濃さもその値に合わせて濃淡が異なります。