【概要】
 平成元年に設立された大学協同利用機関である。
 地球上の生命を育んできた太陽の莫大なエネルギーである「核融合」という反応を、地上で実現させ恒久的なエネルギー源を手に入れるための研究プロジェクトである。



核融合とプラズマ
 まず、核融合とは小さな質量の原子核(重水素と三重水素)が融合して、より重い別種の原子核(ヘリウム)になる時、核融合の連鎖反応が起き、この反応時にエネルギーが発生する。このエネルギーは重水素・三重水素1gあたり石油8t分に相当する。但し反応が起き、その状態を連続させるためには、物質を非常な高温(1億度を超え、高い密度に原子核などを封じ込め、1秒以上のエネルギーの保持)以上で閉じこめておく必要がある。この状態では、下記の図のような第4の物質状態「プラズマ」という高温気体で存在している。





このプラズマは、私達の身近にある炎、ネオン管をはじめ、宇宙空間などに存在している。


そして、このプラズマを閉じこめるために、各国で研究が進められている。この研究所では、ヘリカル型という方式を採用している。



 平成12年10月撮影

 平成13年9月19日から始まった第5サイクルの実験では、実験当初からの大きな目標であった1億度を達成し、今年度終了までに2000万度程度のプラズマを約3時間(実績は2分)維持する目標がある。