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五、冬の仕事
1.炭焼き

 古くから、現金収入の少ない農家経済の支えに炭焼きが行われた。

 冬期は、藁細工や牛馬の飼育と、雪またじに明け暮れていたが、こんな農閑期は自家の雑木山を伐って木炭を焼き販売した家が多かった(専業で一年中炭を焼く人もあった)。

 この炭焼きには炭窯が絶対必要で、窯の位置決定は最初の重要な仕事だった。重い炭の原料(榾)を運ぶのにもっとも都合のよいこと、小屋掛けの適地があること、カマ土を集めるのに便利なこと、水の便のよいことなどの条件が満たされなければならなかった。