六、冬の狩猟
2.ヤマドリぼい
ヤマドリは、雪が降ると食べ物がなくなるため、うろ(木材や山の傾斜の段丘に生じる雪穴)などに入り食べものをあさっている。これを遠見の人が大声をはり上げ、向いの山にいる追手の人を誘導し網でうろから逃げ出るヤマドリをふせて捕るのである(ヤマドリは、ニワトリなどと同じで余り遠くまで飛ぶことができない)。
捕ったヤマドリは、五升鍋などで汁にして仲間と食べた。ヤマドリ汁は体がぬくまる、といって妊婦に喜ばれた。また、何杯食べて割合には小用に行くことがないと言われ、寒い冬の食べ物として重宝がられた。
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