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六、冬の狩猟
3.ウサギ狩り

 昭和三十年頃までは、山ウサギがたくさんおり、家のめぐら(家のまわりのこと)まで足跡があった。

 二月頃になると、雪がおちつき山歩きがしやすく、また、ウサギも交尾時期をむかえるのか、白い雪の上に赤い小便をしているので見つけるのに案外楽であった。

 夕方から朝方にかけて十センチメートルくらいの雪が積った日がよく、一人で五羽も六羽も捕ってくる人もあった、と聞く。

 肉は脂肪が少なく、あっさりして鳥肉に似ており、皮は、はぎとって売ったそうである。