地震じしんとその原因げんいん

地震じしんはどうして起きる?

地震じしんとは

地震じしんとは、地下の岩盤がんばん破壊はかいされ、ずれ動く現象げんしょうです。

この時、地震波じしんはが発生し、波が地表までたっするとゆれを感じたり、時には大きな被害ひがいをもたらすことがあります。

地震じしんが起きる力の元

地下の岩盤がんばんはとてもかたいので、破壊はかいするには大きな力が必要ひつようです。その力はどこからきているのでしょう?

大もとの原因げんいんはプレート運動にあります。

図1のように地球の表面は、十数枚の「プレート」とばれるあつさ数十kmの岩盤がんばんでしきつめられています。

これらのプレートは年間数cmから10cmくらい割合わりあい移動いどうしています。人間のツメがびる速さと同じかそれよりやや速いです。

図1 世界の主なプレートの分布ぶんぷ

プレートとプレートの境界きょうかいで起きていること

図2のように、プレートの境界きょうかいでは、次の3つのプレート境界きょうかいがあります。

(あ)近づき合うプレート境界きょうかい
近づきあって片方かたほうがもう一方の下にしずむ動き
(い)すれちがうプレート境界きょうかい
こすれながらすれちがう動き
(う)はなれ合うプレート境界きょうかい
はなれあってすき間にえてかたまった新たな岩盤がんばんがうめ合う動き
図2 3つのプレート境界きょうかい

日本の周辺しゅうへんのプレート

図3を見ましょう。日本列島れっとうの大部分をのせた陸側りくがわのプレートに向かって、東から太平洋プレート、南西からフィリピン海プレートがせて来ており、どちらも日本列島れっとうの下に向かってしずんでいます。これは、(あ)のタイプのプレート境界きょうかいですね。

このプレート境界きょうかいが日本列島れっとうのすぐそばにあり、図4のように海溝かいこうとよばれる谷のような海底地形かいていちけいを形づくっています

図3 日本周辺しゅうへんのプレート
図4 日本周辺しゅうへん海底地形かいていちけい

プレート境界きょうかい地震じしんの発生場所の関係かんけい

図5の日本列島れっとうとその周辺しゅうへん地震じしん分布ぶんぷを見てみましょう。

赤や青、緑のしるしは、地震じしんの発生した場所(震源しんげん)を表しています。海の中の線は、図4の、海溝かいこうの場所を表しています。

海溝かいこうにそって、数多くの地震じしんが発生しているのがわかります。

図5 日本周辺しゅうへん震源しんげん

プレート境界きょうかいから外れた地震じしん

しかし、図5では、海溝かいこうからややはなれた、陸側りくがわのプレート内部でも、震源しんげんの深さがあさ地震じしんが発生しているのがわかります。

この陸域りくいきあさ地震じしんも、プレート運動が原因げんいんで起きています。

プレート運動によって境界きょうかい部分に働く大きな力は、陸側りくがわのプレート内部にまでおよさんでおり、これまでに何度か破壊はかいしたことのある「古傷ふるきず」のような所などはまわりより強度の弱いところです。

このようなところで破壊はかい、つまり地震じしんが起こるわけです。

1891年に岐阜ぎふ県などに大きな被害ひがいあたえた濃尾地震のうびじしんや、1995年兵庫ひょうご県南部地震じしん、2000年鳥取県西部地震じしんなどがこれにあたります。

プレートが動く理由

どうしてプレートは動いているのでしょうか。実は、まだ完全かんぜんに分かってはいません。

有力ゆうりょくせつとしては、