津波つなみ発生の仕組み

津波つなみはどうして起きる?

津波つなみ

日本ではむかしから津波つなみ被害ひがいをうけてきました。津波つなみ英語えいごでも"tsunami"で通じるほど世界に知られています。

津波つなみが起きる仕組み

津波つなみはいったいどのようにして起きるのでしょうか。

大きな地震じしん海底かいていの下のあさいところで起こると、断層だんそうの運動により、海底かいてい地盤じばんが上がったり下がったりします。

この地盤じばん変動へんどうが、その上の海水を動かし、波長の長い波となって、あたかも池に石を投げ入れたときのように四方に広がり、海岸かいがんしよせます。これが津波つなみです。

また、海岸かいがん近くでの地すべりやがけくずれによって、大量の土砂どしゃが海中へ落下したりする場合も津波つなみが発生することがあります。

図1 津波つなみが発生する仕組み

津波つなみつたわり方

津波つなみつたわる速さは海の深さによりことなり、海が深いほど速くなります。

沖合おきあいいではジェットなみの速さ(時速700キロ程度ていど)で、りくに近づいてからも新幹線しんかんせんなみの速さでおそってきます。

海岸かいがん付近ふきんでのわんおくみさき先端せんたんなどでは、地形の効果こうかのため津波つなみ急激きゅうげきに高くなり、大きな被害ひがいをもたらしますのでとくに注意が必要ひつようです。

図2 津波つなみつたわる速さ
気象庁webより

津波つなみ監視かんし予測よそく

気象庁きしょうちょうでは、全国でおよそ100か所の津波観測施設つなみかんそくしせつのデータを収集しゅうしゅうし、津波つなみ監視かんしを行っています。

津波つなみを引き起こす可能性かのうせいのある大きな地震じしんが発生した場合には、あらかじめ計算しておいた津波つなみ数値すうちシミュレーション結果けっかの中から、発生した地震じしん震度しんどやマグニチュードに対応たいおうする津波つなみシミュレーション結果けっかえらび出し、それをもとに津波つなみ予測よそくをします。

沿岸えんがん被害ひがいを及ぼすような津波つなみ※1到達とうたつすると予想よそうされる場合、津波警報つなみけいほう注意報ちゅういほうを発表します。

日本に被害ひがいをもたらすような津波つなみは、日本周辺しゅうへんだけでなく、チリやアラスカなど太平洋沿岸えんがんの遠くはなれた場所で発生する地震じしんによっても引き起こされます。

そのため、気象庁きしょうちょうでは太平洋周辺しゅうへんで発生した地震じしんによる津波つなみに対しては、ハワイにある太平洋津波警報つなみけいほうセンター(PTWC)と密接みっせつ連携れんけいを取りながら津波つなみ予報よほうを行っています。