雨・降水量こうすいりょう

質問しつもんの一覧

雨と雨雲

降水量こうすいりょう

予報官からの答え

上村さん:小学生 どうして雨が降るのか
e-予報官 雲ができて、雨が降るまでの、細かい説明はこちらを参考にして下さい。
では、雲を作る、水蒸気はどこから来るのでしょう。
地球には、海、川、湖、などなど様々な水がありますよね。
このように、目に見える水のあるところには、実は、目には見えない水蒸気もあります。
例えば、洗濯物はぬれていても、時間がたつと、かわきますよね?
これは、洗濯物の中の水が、水蒸気になって(「蒸発」と言います)外へ行ってしまったからです。
地球上でも、同じように、海や川、地面の水分などが、たえず蒸発しています。
こうしてできた水蒸気は、雲を作り、雨を降らせて、また海や川にもどってきます。
これが、何度もくりかえされているんです。雨は、地球をぐるぐる回っている水の一部ということですね。
こちら のアニメーションも参考にしてみてください。
古谷さん:中学生 はじめまして。
雨はどんな時に降るのでしょうか?
e-予報官 雨が降るには、まず雲が必要です。
雲は、上昇気流によって、空気中の水蒸気は水や氷になることによってできます。
この雲の中で、水滴が大きくなり、空にとどまっていられなくなると、
雨になって、降ってくるのです。つまり、空気がしめっていて、
上昇気流を発生させる低気圧のあるときには、雨が降りやすくなります。
詳しくは、こちらをごらんください。
みゅーこさん:小学生 時間雨量を、言葉で表わすと、どのような表わし方になりますか?
例えばバケツをひっくり返したようなとか、足元が濡れるぐらいとかで教えて下さい。
e-予報官 こちらをごらんください。
じろう君さん:小学生 よく大雨だなというけど、大雨ってどんな雨?
e-予報官 岐阜地方気象台では、 12時間でおおむね30ミリ以上の雨がふった場合や、 大雨注意報の基準にとどくと予想される場合に 「大雨」としています。 岐阜県内の注意報・警報の発表基準は、 こちら です。
ブーさん:不明 大雨警報の雨量と総雨量の違いって何ですか
e-予報官 注意報や警報の基準のところに書いてある 「1時間雨量」は、1時間で降った雨の量、 「3時間雨量」なら、3時間で降った雨の量となります。
「総雨量」は降り始めからの雨量を全部合わせた雨量です。
一野&山下さん:小学生 雨はどこで雪に変わるのですか。
e-予報官 上空には、氷や水のつぶが浮いて雲になることが分かった
と思いますが、
冬や、夏でも、雲の中身は氷のつぶであることが多いです。
夏は、氷のつぶが落ちてくる間に溶けてしまい、
雨に変わって降ってくるのですが、
冬は、地面に着くまでの間の気温が低いので、
場合によっては溶けずに氷のまま降ってくることがあります。
これが、雪やあられです。
雪が雨に変わらずに降ってくるかどうかは
上空の気温や地面付近の気温、しつ度によって決まります。
上空1500m付近の気温がマイナス3度以下だと
雪で降ってくることが多いです(必ず雪で降るとは限りません)。
賢次さん:30代 雪と雨の違い? どのような気象状況で雨になったり雪になったりするのですか?
e-予報官 最も影響を受けるのは気温です。
当然のように気温が低い方が雪にはなりやすいです。
ただし、気温だけでなく湿度にも影響を受けます。たとえば気温が3℃で湿度が50%ならたいていは雪になりますが、同じ3℃でも湿度が100%ならほとんど雨になってしまいます。
気温が0℃以上で湿度が高い場合は、みぞれとして、雨・雪の混在した状態で降ることもあります。 さらに上空の気温も影響することがあります。たとえ地上の気温が低くても、上空に0℃以上の暖かい空気の層がある場合は、雨や凍雨(いったん融けた雪が途中でふたたび凍る)、着氷雨(0℃以下の凍っていない水滴が地上まで落ちて凍りつく)になることがあります。 (05.3.1)
亜土さん:中学生 夏って何で暖かいのに雨がよくふるの?????
e-予報官 まず、夏は気温が高いので、空気中に含むことのできる水蒸気の量が多くなります。 空気中の水の絶対量が多いわけですから、水蒸気が水滴となり、雨となって降る量も多くなるのです。 ただ、これだけでは砂漠で雨が少ない説明ができませんよね。じつは日本付近ではこれとは 別の理由でも雨が多くなります。
それは海の影響です。日本付近は夏になると、太平洋や東シナ海といった海からの風が 入りやすくなり、これらの風は湿っているので、より雨を降らせやすい条件を整えるのです。
竹腰さん:小学生 雨は雨でも夕立って、どういう仕組みですか? なぜ夕方に降るんですか?
e-予報官  夕立(ゆうだち)は、夏の午後にふる雨のことです。夕立の仕組みは、 夏の強い日差しで地面付近の湿った空気が暖められ、上昇することによって発生する積乱雲(せきらんうん)などから降ります。 積乱雲は入道雲(にゅうどうぐも)とかかみなり雲と呼ばれるもので、長くても数時間程度で消えてしまいます。
このため夕立の雨の特徴として、ザーっと強く降ってやんでしまうものが多くなります。また、 積乱雲は、雲の厚さは厚いのですが、面積はせまいので雨の降る場所と降らない場所が はっきりとわかれていることが多いです。夕方に降ることが多いのは、気温や湿度が 午後に高くなるためです。
ryo2さん:小学生 すっごく一時的な雨は、どうしておこるの?教えてください。
e-予報官 にわか雨、とくに夕立は、一時的な雨の代表選手ですよね? 夕立の雲は、昼間の強い日射で暖まった空気が、すごい勢いで上昇することによって 作られます。このような時は、雲の中に雨のもととなる水滴ができても、 上昇流があるのでなかなか下へ落ちないで、大きくなっていきます。 そして、水滴がどんどん大きくなってきて、上昇流で支えられなくなると、 いっきに雨となって降ってきます。 大粒の強い雨は、まわりの空気も一緒に下へ引っ張り、今度は下降気流が生まれます。 すると、雲の方へ雨のもととなる水蒸気が運ばれにくくなるので、短い時間で、 雨は降り終わってしまうのです。
竹腰さん:小学生 雨が降ったとき、雲はどうなっているのでしょうか?
e-予報官  雨が降ったときの雲の様子は複雑でいろいろあります。ここでは、「積雲(せきうん)」が1時間程度の寿命をもっていると仮定して説明します。
 雲は小さな水滴が上昇流(じょうしょうりゅう:上に向かって吹く風)により 浮いているものです。また、上昇流により地表付近の水蒸気を多く含んだ空気を 吸い込むため小さな水滴が新たに発生して水滴の密度が上がったり、 雲が大きくなっていくことがあります。
 この雲の中では、小さな水滴が増えたことと、上昇流などの 風により小さな水滴同士が衝突してひとつになり、 少しづつ水滴が大きくなっていきます。 ある程度、大きくなった水滴は、上昇流では浮かんでいられなくなり、 雨となって落下し始めます。落下中も、雲の中の小さな水滴と衝突し、 大きくなりますので雲の下のほうにいくほど、雨の粒は大きくなります。
この雨が落下するときに周りの空気を下に引っ張るので、 下降流(かこうりゅう:下に向かって吹く風)が発生します。
 この下降流により、雲の中へ上空の乾いた空気が入ってくるため 小さな水滴が蒸発することになります。そうすると新たな水滴はできなくなり、 小さな水滴がなくなれば、雲は消えてしまいます。
佐藤さん:小学生 雲の種類によっては雨が降りやすいと聞きますが、ただの 言い伝えなんでしょうか? せっかく16日間も雲と気温と湿度を調べていますが むだになってしまうような気がして・・・・
e-予報官  雲の種類によって雨が降りやすいものはあります。
 雨が降りやすい雲の種類は、乱層雲(らんそううん)、高層雲(こうそううん)、積乱雲(せきらんうん)、積雲(せきうん)、層雲(そううん)があります。これら雲の 種類については、雲の種類を知ろうで写真を見ることが出来ます。
 また、雲と気温と湿度を調べることは、大変よいことです。夏休み中の気温と湿度をグラフにして天気や雲の種類を書いてみると、天気が周期的に変化することや、9月に向けて気温が下がっていく様子がよくわかると思います。
一野&山下さん:小学生 雨はどれ位のスピードで地面に落ちるのですか。1秒間にどれ位ですか。
e-予報官 ふつうの雨は、つぶの大きさが直径2mmほどで、
落ちるスピードは、時速25km(秒速7m)ほどです。
夏の入道雲から降る大つぶの雨(直径5mmほど)は、
スピードは時速36km(秒速10m)になります。

ちなみに、かみなり雲からときどき降る「ひょう」
(大きな氷のつぶ、直径5cmほどの場合)のスピードは、
なんと時速119km(秒速33m)にもなります。
もし頭にあたったら・・・大変なことになってしまいます。
カゴチャンさん:小学生 どうして雨粒の大きさは変わるんですか?
e-予報官 雨粒は、雲から落ちてくる間に、まわりの水蒸気をくっつけたり、ほかの雨粒とくっついたり しています。日や場所によって大気のしめりぐあいがちがうので、雨粒が水蒸気やほかの雨粒と ぶつかる量もちがいます。だから、大きさも変わってくるのです。
なつちゃんさん:小学生 何で太陽がかさかをかぶると雨になるの? どうしても知りたいので宜しくお願いします
e-予報官 かさは、主に巻層雲(けんそううん)という種類の雲がある時に 見られます。この巻層雲は、天気を悪くする 低気圧や前線などが近づいて来る前にできることが多いため、 昔から「かさをかぶると雨」と言われてきたようです。
こちら で雲の写真を見られます。
くまぷーさん:小学生 きつねのよめいり(天気雨)はどうしてふるの?
e-予報官 きつねのよめいり(天気雨)は、
太陽が照っているのにふる雨のことです。
太陽は、雲にかくれていなければ、いつでも私たちを
てらしてくれます。
だから、たとえ雨雲があって雨がふっていても、
そのすきまから太陽が顔をのぞかせていれば、
天気雨になるのです。
また、天気雨がふったすぐ後は、虹が出やすいので、
見つけるチャンスですよ。
佐々木さん:20代 「降水確率」の意味ってややこしかった覚えがあるんですけど、詳しく教えて下さい。
e-予報官 降水確率とは、予報する地域の中で、決められた時間内に
1ミリ以上の雨(または雪)の降る確率の平均値のことです。
そして、たとえば「美濃(みの)地方の6時から12時までの降水確率30%」というのは、
美濃地方のどの場所でも、
この予報を100回出したうちの30回は、1ミリ以上の雨が降るだろう、という意味です。
高橋さん:10代 降水確率と一日の天気について教えてください。 雨の降る確率が出ているのに,一日の天気は「曇り」とかいう日がありますが, 確率何%以上から「雨」となるのですか。
e-予報官 降水確率は、50%以上になると、天気予報で雨マークが入ります。 ただ、「曇り、ところにより一時雨」などの、場所によっては降りますよ、という予報では、 確率が40%で出ることがあります。
柳生さん:30代 年間降水量はどのように求められるのでしょうか?
毎日の降水量を単純に足して日数で割ったものがその年の平均降水量になるのでしょうか?
e-予報官 年間降水量は、文字通り、毎日の降水量を足していったものです。
これを30年間の平均で表したものが、「平年の」年間降水量です。
また、気象庁では、平均降水量という値は発表していません。
年間降水量を365日で割ったとしても、
降水量は季節によってばらつきがあるので、
あまりその数字で表す意味がありません。
宏樹さん:20代 山の方と海の方の降水量と気温の違い
e-予報官 全般に見渡せば、山沿いの方が海岸よりも雨は多いようです。 ただ盆地は少ないです。気温は1日の変化は山(内陸)のほう が大きくなる傾向がありますが、平均的に見れば標高に 支配されるため特記するようなことはありません。
かわせさん:小学生 総合学習の授業で雨と人間の『共生』について調べていて、質問したいので教えてください。
1.雨は人間にどんな良いことをもたらしていますか?
2.雨は人間にどのような害をもたらしていますか?

僕は雨のいいところは水がなくなった田んぼとかに雨が落ちたら
草とかが元気になることとかがいいことだと思います。
悪いところは雨が降りすぎると洪水になっていっぱい被害が出ることだと思います。
e-予報官 人間にかぎらず、地球上すべての生き物にとって、
「雨」と「水」はとても大切なものです。
かわせさんのおっしゃるとおり、人にとって雨は、
田んぼや畑に育つイネや野菜などの作物に水を与えてくれる「農業用水」として、
とても大切な役割を持っています。
そのほかに、みなさんが飲む飲み水や、洗たくやおフロに使われる「生活用水」、
製鉄工場やパルプ工場などに使われる「工業用水」
など、雨のもたらす恵みはさまざまなところで大切な役割を持っています。

しかし、雨が多すぎると、やはりかわせさんのおっしゃるとおり、
洪水などが起き、時には人の命をうばってしまうような
大きな災害に結びついてしまうこともあります。
また、作物が育つには、水のほかに
適度な太陽の光が必要なことも知ってると思います。
雨が多いということは、雲が太陽をかくしてしまうことがおおく、
作物に太陽の光がじゅうぶんとどかず、育ちが悪くなったり、
作物の病気が発生しやすくなってしまいます。
そのほか、みなさんの身近なところでは、
じめじめとして、洗たく物がかわきにくくなったり、
食べ物にカビが付きやすくなって、食中毒も発生しやすくなります。

雨は多すぎても困りますが、少なすぎても困るのです。
やっぱりこれからも、適度に雨が降ってくれて、
みんなにとって快適に過ごせるような気候が続くといいですね。