空・太陽・月・星

質問しつもんの一覧

太陽と虹(にじ)

月と潮

予報官からの答え

小次郎さん:10代 星がまたたくのはどんな時ですか?
上空の風が強い時にまたたくのですか?
e-予報官 その通りです。気流はすべて一定ではありませんので、小さな空気の塊に周囲との密度の差があった場合、 またたいて見えます。
阿部さん:小学生 夕焼けはどうして空がオレンジ色になるのですか。
高崎さん:中学生 なぜ、空は青いのですか?。
すずかぜさん:小学生 空はどうして青く見えるのですか?。
e-予報官  空気に色がついているのかな?というと、そうではありません。空が青いのも、 夕焼けが赤いのも、太陽の光のトリックなんです。
太陽の光は、いろんな色をふくんでいて、まっすぐに進みます。 でもこの中で青色の光は、 地球の空気に当たるとさまざまな方向へ広がりやすい性質を持っています。これを、 散乱(さんらん)と言います。昼間は、この青色の光が、散乱によって、 あちこちから私たちの目にたくさん飛びこんでくるので、 空が青く見えるのです。
夕方になると、太陽は西へかたむいて、光は図のように空気中を長い間通ってくるようになります。 すると、あちこちに散乱される青色の光は、遠くまではとどきにくくなりますが、 まっすぐ進んでくる赤い光は地上にとどきます。このため、夕焼けは、赤やオレンジ色に 見えるのです。
にゃっきさん:中学生 なんで酸素の密度が高いのは低いところなのにオゾン層は地上20km~30kmにあるの? 気温が低緯度地方で年々高くなったり高緯度地方で年々低くなったりしない理由は?
e-予報官 オゾンは、酸素原子「O」が3つ付いている物質ですから、当然、酸素の多い方が、たくさん生まれる 可能性はあります。でも、酸素分子が酸素原子になり、オゾンになるには、もう1つ 重要な条件があります。太陽の光のエネルギーです。これがないと、オゾンへの反応が起こらない のです。光のエネルギーは、太陽に近いほどよく届くので、上空高いところほど有利です。 酸素の量から考えれば地上、でも光のエネルギーを考えれば上空、これらがバランスよく ある位置が、ちょうど地上25kmあたりになるのです。

地球は太陽から熱をもらっていますが、それをすべて吸収しているわけではありません。 地球から外へ向かっても、熱を放出しています。これらのバランスがとれた状態では、 地球自体がどんどん暑くなったり冷たくなったりすることはありません。 ちなみに、これが、たとえば二酸化炭素などによって地球の熱が外へ逃げていかなくなると、 地球が暖まってくる「温暖化」が起きてしまうのです。 低緯度地方と高緯度地方では、太陽から受け取る熱量が違うので、 気温差はありますが、それぞれの場所に応じて、バランスのとれた状態になっています。 大気や海によって、熱が運ばれるので、気温差が今くらいで済んでいるのです。
りんごさん:小学生 尾瀬と埼玉県狭山市の空の色が違うのはなぜですか。 尾瀬に7月の半ばに修学旅行に行ったら、晴れている日は、水色の空が、一面に広がっていたけど、 家に帰って来たら、たいがいのひが、しろっぽい空だったからです。
e-予報官 空の色は、空にうかんでいる小さな土の粒子やけむりの粒子、水蒸気の量などによって、 違って見えます。 これらの小さな粒子が太陽の光を吸収したり反射させたりするためです。 たとえば、工場や自動車の多い場所では、 空にもたくさんのけむりの粒子があるので、空は白っぽくなります。 また、植物のはえていない乾燥した地面からは、 風によって土の小さな粒子が空へ舞い上がっていくので、白っぽくなります。 尾瀬では、狭山市に比べて、このように空を白くさせるようなものが少なかったのではないでしょうか?

原田さん:小学生 にじを見ました。とおくに見えました。どうしてにじはすぐちかくに見えないのですか。教えてください。
 小学2年生ですので、わかりやすく教えてください。息子には他の質問の答えが理解できませんでした。(母)
e-予報官
それは大きなスケールの現象(げんしょう)としての虹だからです。
太陽の高さがひくく、近くで雨が降っている場合には、けっこう近くに見える虹もありますし、 太陽に背をむけてホースの口をおさえて水をふりまけば、すぐ手前に虹は見えますよ。
水谷さん:30代 子供の安全指導の参考にするため 現在の日の出時刻の一覧を見たいです ニュースの天気予報では『明日の日の出は○時○分の予報』といいますが 実際の日の出結果と今後の日の出予定も合わせて知りたいです よろしくお願いいたします
e-予報官 申し訳ありませんが、 日の出・日の入りの時刻は気象台では出していませんし、 地域によって異なります。
国立天文台のホームページ で、目的のデータを入手して下さい。
なつちゃんさん:小学生 何で太陽がかさかをかぶると雨になるの? どうしても知りたいので宜しくお願いします
e-予報官 かさは、主に巻層雲(けんそううん)という種類の雲がある時に 見られます。この巻層雲は、天気を悪くする 低気圧や前線などが近づいて来る前にできることが多いため、 昔から「かさをかぶると雨」と言われてきたようです。
こちら で雲の写真を見られます。
サカモエさん:小学生 雨が止むと虹ができるのはどうしてですか?
e-予報官 虹ができるためには、空気中に水てきがたくさんあって 太陽の光が当たっていることが条件の一つになります。 なので、雨上がりで日が射した時、虹が見えやすいのです。 また、雨が降っていても、陽が差していれば虹ができることがあります。
虹については、 虹の話や、 こちらも参考にしてみてください。
つつみんさん:中学生 はじめまして☆私は大阪に住む中学生なんですが、 夏休みの理科の自由研究で★ダイヤモンドダスト★について 調べたいのですがなかなか情報がありません!!良ければ教えていただけないでしょうか???
e-予報官 気温がおよそ氷点下10数度以下の時、大気中の水蒸気が冷えて出来た氷の結晶が 静かに落下したり浮遊したりすることがあり、これに太陽の光が当たって キラキラと輝いて見えるのが、ダイヤモンドダストです。細氷とも呼ばれます。 良く晴れて風の弱い日に空気が急に冷え、水蒸気が昇華して出来るので 日本では主に北海道などの雪国で見られる現象です。
どん吉さん:30代 緯度が同じならば、世界中のどこでも、その日の日の出から日の入りまでの時間は ほぼ同じなのでしょうか。教えてください。よろしくお願いいたします。
e-予報官 緯度が同じでも、日の出、日の入りの「時刻」は経度によって当然異なりますが、 日の出ている「時間」は、ほぼ同じになります。 ただ、地形によって、多少のずれが生じます。たとえば、高い山の上から見れば、 遠くまで見えるため、日の出は早く、日の入りは遅くなりますから、日の出ている時間は 長くなります。反対に、山に囲まれた低地では、日の出は遅く、日の入りは早いので、 日の出ている時間は短くなります。
ままつぶさん:小学生 こんにちは!
私は空のことについて調べているのですが、
虹の仕組みを教えてもらいたいんですがよろしいでしょうか?
e-予報官 こちらで、虹のしくみをしょうかいしています。
奥村さん:小学生 どうして、虹は丸くみえるのですか?
e-予報官 虹は、たくさんの水てきに太陽の光があたることで見えます。 丸い水てきに太陽の光があたると、光はある決まった角度 (角度40度くらい)におれ曲がって出てくるせいしつがあります。 上下左右にも、ななめにも、すべての向きへ、同じようにおれ曲がって出てくるわけです。 なので、これらを全部合わせると、光のすすむ向き(=太陽と正反対の方向)を中心として 図のように、丸い形で出てくることになります。
   もし、分かりにくかったら、コンパスを思い出してみてください。
   コンパスのはりの方と、書く方のひらき方(角度)を動かさなければ、
   きれいな丸が書けますよね?
   このはりの方が光の入る向き、書く方が出ていく向きと思えば、
   丸くなるのがわかると思います。
この時に、青っぽい光は少し内がわに、赤っぽい光は少し外がわに分かれます。 こうして、虹が見えるのです。

こう考えると、虹は本当はまん丸のはずですよね? でも、わたしたちが、地上で見る虹は、地面がじゃまをして、下半分は見えないので、 半円や、もっと短い形をしているのです。 もし飛行機から下を見たら、まん丸の虹が見られるかもしれませんよ。
StarsBay7さん:30代 日の出、日の入りの時刻を天気予報の終わりに出ているのを見ますが、
どこで、どうなった場合を日の出、日の入り時刻としているんですか?
e-予報官 日の出は、水平線に太陽の頭がちょっとでも現れた時間、
反対に日の入りは、水平線から完全に太陽の頭がかくれた時間を言います。
じっさいの時間は山や丘などの地形によって異なりますが、
水平線が見えるものと仮定して計算されます。
水野さん:40代 夏至(冬至)の日が日の出が一番早く(遅く)、
日の入りが一番遅く(早く)ならないのは何故ですか?
e-予報官 くわしい理由はやや難しいので、ここでははぶきますが、
原因は、
(1)地球が太陽のまわりを回る(公転)ときに、きれいな円を
回るのではなく、
ちょっと縦長の「だ円」をえがいて回っていること
(2)地球自身が回転する(自転)軸がまっすぐ立っていないこと
の2つです。

夏至の約1週間前に日の出が一番早く、
夏至の約1週間後に日の入りが一番遅くなります。また、
冬至の約2週間後に日の出が一番遅く、
冬至の約2週間前に日の入りが一番早くなります。
ただし、昼間の時間(日の出から日の入りまでの時間)が
一番長いのは夏至の日ですし、
昼間の時間が一番短いのは冬至の日です。
山口さん:20代 夜は何時から何時までのことを指しているのですか?
e-予報官 「夜」は、日の入りから日の出までの時間のことです。
ただし天気予報で「今夜(こんや)」と言う場合は、その日の日没から24時までのことです。
さらに、「夜遅く(よるおそく)」と言う場合は、その日の21時ごろから24時ごろまでのことです。
須賀さん:小学生 僕はAUSTRALIA(オーストラリア)のMelbourne(メルボルン)日本人学校で勉強しています。
日本と今は2時間の時差があるのですが、こちらは20:00過ぎまで明るいです。
それなのにお父さんもお母さんも遅いから寝なさいって言います。
日本では夏でも20:00過ぎに明るかったと思わないのですが・・・。
日本とAUSTRALIAのMelbourneとの日照時間は違うのですか?
一番長いときの日照時間のそれぞれを知りたいのですが・・・。
平山さん、杉山さん:30代 アメリカの内陸に行き、夜の9時頃まで太陽が照っていました。
これは何故でしょうか?日本では考えられない事象です。
e-予報官 なんだか地球の広さを感じる質問ですね・・・。
それはともかく、どうしてこんなことが、アメリカでもオーストラリアでもあるのでしょうか。
まず、それぞれの位置について地図で確認します。

東京は北緯35度、東経140度付近にあります。
アメリカ合衆国内陸部の都市デンバーは、北緯40度、西経105度付近にあります。
また、メルボルンは南緯40度、東経145度付近にあります。
3つの都市は、北半球・南半球のちがいはあっても大体同じ緯度にありますので、
メルボルンでもデンバーでも、夏の太陽の出ている時間
(日の出から日の入りまでの時間)は、あまり変わらないと考えられます。

それでは、日本とこんなに違うのはどうしてなんでしょうか。
実は、アメリカ合衆国やオーストラリア、ヨーロッパなど欧米の国では、
「サマータイム(夏時間)」という制度があります。
これは、夏の季節の間、時間を1時間進めてしまおう、という制度です。
これにより、日の出の時間も日の入りの時間も、
本来の時間より1時間遅くなってしまうのです。

また、それぞれの国の「標準時」の決め方についても原因があるかもしれません。
東京(日本)の標準時は、東経135度の時間に合わせています。
いっぽう、メルボルン(オーストラリア東部)の標準時は、
東経150度の時間に合わせています。
135度と150度の時差はプラス1時間
(日本時間に1時間加えると、メルボルン時間になる)ですが、
じっさいには東京とメルボルンの経度の差は5度しかありません。
東京の日の入りがいちばん遅くなるのは7月頃で、19時ちょうど頃ですが、
メルボルンの日の入りがいちばん遅くなるのは1月頃で、
日本時間の18時40分ごろだと思われます。
でも、これをメルボルン時間に直すと、
サマータイムの分も考え、2時間を加えて、20時40分ごろ。
これじゃあ、20時すぎまで明るくても仕方ありませんね。

平山さん・杉山さんの場合も、同じようなことがあったのではないでしょうか。
アメリカ合衆国は広いため、ハワイ州やアラスカ州を除いた本土だけでも
4つの標準時があります。
デンバー(米国山岳地帯標準時)はちょうど西経105度付近なので、
日本とはプラス8時間(マイナス1日)の時差がありますが、
西経105度よりも西にずれていくにつれて、日の入りが標準時よりも遅れ、
20時30分ごろに日の入り、21時過ぎもまだ西の空が明るい、
ということも考えられるのです。

ちなみに日本でも、もしサマータイムが導入されると、
同じようなことが起こり得ます。
沖縄県那覇市の7月頃の日の入りは19時30分頃ですが、
サマータイムが導入されてプラス1時間ずれると、
日の入りが20時30分頃になります。

なお、「日照時間」という言葉は、単に日の出ている時間ですので、
太陽が雲にかくされてしまうと、時間は少なくなってしまいますので、
気候のちがいによって日照時間は大きく違います。
上でも書いたとおり、3つの都市の、夏に太陽の出ている時間は
あまり差が無いと考えられます。
上村さん:小学生 日の出を見たいのですが、
太陽が地平線から顔を出し始めてから全部出るまで、どれくらいかかるのですか?
e-予報官 地面の上から太陽を見たとき、太陽の視直径
(直径の見た目の大きさを、角度で表したもの。地平線の東から西までは180度)
は約0.5度ですので、
24時間×60分×(0.5度÷360度)=2分、
つまり、計算上は約2分で、太陽がすがたを見せることになります。
桑田さん:中学生 夏の夕立の後で、虹が出ますが、
二重の虹の色は、内側の虹は下が青で上が赤系統になっていますが、
外側の虹は下が赤で上が青になっているように思うのですが、どうしてですか。
e-予報官 内側の虹(主虹)は、下が青で上が赤。
いっぽう、外側の虹(副虹)は、下が赤で上が青になります。

虹は、太陽の光が雨のつぶに反射するとき、
太陽の光の成分が分かれて見えるため、7色に見えます。
このとき、ふつう、太陽の光は、
水のつぶの中で1回だけ反射しています。
ところが、水のつぶの中で2回反射して、虹が見えることがあります。
これが、副虹です。
2回反射しているので、鏡の中の鏡に映っている物のように、
内がわの主虹とは、色の並びが逆になるのです。
また、2回反射するため、見える光が弱くなるので、
主虹ほどはっきりせず、うっすらとしか見えないのです。
大気の状態によってはほとんど見えないこともあります。
こみやさん:小学生 太陽が沈む方向に富士山があります。
地平線に太陽が沈むのがよく見えるのに富士山が見えないのはどうしてですか。
e-予報官 こみやさんは、関東地方にお住まいですか?
方角を考えると、そうだと思いますが。

太陽はとても明るく光っていて、
富士山は自分で光っていないためです。
昼間はまともに見ることができない太陽も、西の空に沈むころには赤くなり、
明るさもだいぶ弱くなりますが、それでも太陽ははっきりと見ることができます。
いっぽう、富士山は、昼間は太陽に照らされてすこしは光りますが、
その光は太陽よりだいぶ弱いものです。

富士山が見えないといっても、いつも見えないとは限りません。
見通しの良い日もあれば、悪い日もあります。
何日か西のほうを見て、富士山が見えるかどうかを観察するのも
おもしろいかもしれませんよ。
たけしさん:小学生 日照時間の一番長い市町村を教えてください
e-予報官 日照時間は、天気によっても変わるので、
日や季節によって、長いところと短いところが変わってきます。
ですが、1年分の日照時間を全部足し合わせてみると、
日本の観測地点の中では、南鳥島が最も長く、次いで父島、南大東島、
高知県清水市が長くなっています。
(2000年までの約30年間の平均)

ちなみに、天気を考えず、太陽の出ている時間だけを考えると、
最も長いところは、6月頃の北極あたりや、12月頃の南極あたりになります。
どのくらい、長いかと言えば、24時間、つまり、一日中太陽が沈まないのです。
このような現象を表す、「白夜(びゃくや)」という言葉を聞いたことはありませんか?
北極に近い、ノルウェーなどでは、5月の終わりから7月の終わりくらいまで、
この「白夜」が続きます。

じゃまもとさん:40代 28日でしたよね、中秋の名月は。
ところで、今日晩に妻とウォーキングをしていると、「月に傘がかぶさってる」と言うのです。薄っすらと雲が重なった状態です。回りに虹のように色のついた輪ができています。
山の場合、傘がかぶっていると言えば、山のてっぺんに雲が乗っかってる情景を思い浮かべますが、月の場合、どうなんでしょう?
気象学か文学か、それとも言い伝えなのか?とにかく、どういうことなのか、お教え願えませんでしょうか?ちなみに、妻が言うには、この場合、あくる日は雨だそうですが、気象庁の予想では曇りです。(大阪9月25日)
e-予報官 月の周囲どれだけ離れて暈が出ていたのかがこの質問だけでは分かりませんが、大きな暈であれば巻層雲による月暈であることが考えられます。巻層雲は雨雲の前面にできるため、雨の前兆ともいえます。もちろん、雨雲がかからずに通過してしまう場合もあります。

また月のごく周囲だけに虹色の小さな輪ができているときは高積雲によるものです。 高積雲は天気変化とは関係なくあらわれることが多いので、これは雨の前兆とは言えません。

なお、翌26日の大阪の天気は、曇一時晴でした。
寺沢さん:20代 月の満ち欠けと潮の高低は関係あるのですか。
e-予報官 これを説明する前に、月・地球の位置と、潮の満ち引きについて簡単に説明しましょう。
月は地球の周りを回っていますが、月が回転するときに生まれる力(遠心力)と、
月と地球が引っぱりあう力(万有引力)の2つの力によって、
地球が外向きに引っぱられたり、内向きに押さえられたりします。
このため、地球の表面にある海水も、
外向きに引っぱられたり、内向きに押さえられたりします。
月・地球の位置と、潮の満ち引きの関係は、下の図のようになっています。

地球は1日で自転していているので、
図の位置から、およそ半日後には、地球の反対側に回ってきます。
(正確には、月が地球の周りを回っているので、約12時間25分後です)
このとき、また同じところが満潮・干潮になるので、
満潮・干潮ともに、1日におよそ2回やってくるのです。

さて、上の図では月と地球だけを見ていましたが、
宇宙には他にも、たくさんの星があります。
その中でも大きなえいきょうを持つ星が、太陽です。
太陽も、同じように地球に力を加えるので、
太陽に海水が引っぱられたり、ぎゃくに押さえられたります。
ただし、そのえいきょうは月の半分以下ほどです。

地球から見て、太陽と月が同じがわにあるとき(新月)、
または反対がわにあるとき(満月)は、
満潮のときに太陽に引っぱられる力が加わるので、
満潮の潮の高さは、より高くなり、ぎゃくに、干潮のときは潮がより低くなります。
このように、満潮と干潮の潮の高さの差が大きくなります。
(「干満の差が大きい」といいます)
このときの潮のじょうたいを、「大潮(おおしお)」といいます。
つまり、満月、新月のときは大潮(干満の差が大きい)です。
また、地球から見て、月の90度ずれたところに太陽があるとき(半月)は、
満潮のときは太陽から押さえらる力を受けるので、
満潮の潮の高さは低くなり、ぎゃくに、干潮のときは潮が高くなります。
(「干満の差が小さい」といいます)
このときの潮のじょうたいを、「小潮(こしお)」といいます。
つまり、半月のときは小潮(干満の差が小さい)です。
月は、地球の周りを約29.5日で一周するため、
満月や半月は1か月におよそ1回やってきますが、
大潮や小潮は、1か月におよそ2回やってくるのです。
火星や金星など、他の星のえいきょうも全く無いわけではありませんが、
月、太陽のえいきょうよりはずっと小さいため、ほとんど無視できます。
また、海水と同じように、地球の大気(空気)や、
地球の表面自体も、太陽や月に引っぱられたり押さえられたりしています。
堀内さん:30代 新月や満月の周期があると思うのですが、これは外国でも日本と同じなのでしょうか?
e-予報官 同じです。
満月が出たら、その夜は時間がたってもずーっと満月で、
見る見るうちに月が欠けていく、なんてことはないですよね。
時間がたつ、ということは地球上を東に進んでいくのと同じことですから。
もちろん南北に進んでも、月の高度は変わりますが満ち欠けは変わりません。
中垣さん:10代 3月24日に夜空を見ました。
すると、月の回りに白い、光の輪が大きくできていました。
それはなんですか?そして、なぜそういう物ができるのですか、
教えて下さい。お願いします。
e-予報官 それは、「かさ現象」と呼ばれているものです。
月だけでなく、太陽のまわりにも見られることがあります。
まわりの雲の中の細かい氷の結晶に、光があたると、
反射や屈折(くっせつ)が起きます。
この時の、氷の結晶の形や並び方によって、
かさが見えることがあるのです。

イチゴさん:中学生 星がきれいに見える気温は何度ぐらいですか?またどんな天気の時でしょうか?教えて下さい
e-予報官 温度とはほとんど関係ないと思われます。良く晴れて空気の乾燥した風の弱い夜ほど見えやすいでしょう。
小次郎さん:10代 星がまたたくのはどんな時ですか?
上空の風が強い時にまたたくのですか? その通りです。気流はすべて一定ではありませんので、小さな空気の塊に周囲との密度の差があった場合、 またたいて見えます。
北沢さん:20代 なぜ、冬は他の季節より星がきれいに見えるのですか?
また、その事について何か気象用語は有りますか?
e-予報官 冬は、他の季節に比べると比較的風(北西の季節風)が強く、
上空のジェット気流も一番強いため、
きれいな星空をじゃまするちりやほこりが少なく、
地上から上空まで澄んだ空であることが一番の原因でしょう。
このことを特別に呼ぶ気象用語はありませんが、
俳句や文学などには、美しく表す言葉があるかもしれませんね。