梅雨つゆ

質問しつもんの一覧

予報官からの答え

化け猫さん:小学生 梅雨前線ってなんですか。
e-予報官 春から夏に向かう時、 南からは暖かくしめった空気を持った太平洋高気圧 が張り出してきて、北にある冷たい空気を持ったオホーツク海高 気圧と、日本のあたりでぶつかるようになります。 この2つの高気圧のさかい目を 梅雨前線(ばいうぜんせん)と呼びます。 「前線」については、こちらも参考にしてみてください。
Pippiさん:20代 入梅についての解答を読みましたが、梅雨前線というのが、今ひとつ理解できません。梅雨にしか見られない特徴のある前線なのですか?
だとしたらどんな特徴ですか?桜前線みたいにどこかに梅雨の標準木のようなものがないのですか?
たとえば、どこそこの紫陽花が咲いたからとか、雨蛙がどれだけ発生したからとか・・・。
e-予報官 まず梅雨前線という言葉の明確な定義はありません。
梅雨自体、季節現象なので、梅雨頃の前線は梅雨前線と呼ばれます。だいたいの目安として、日本のどこかが梅雨に入っている間はそう呼びますね。

梅雨前線は分類上では停滞前線に属しますが、その構造は通常見られる前線とはかなり違っています。
まず、梅雨前線を作る最大の原因は太平洋高気圧の縁を回る暖かな湿った空気です。 また、梅雨前線では普通の前線と違い、関東以東を除くと、前線の北と南の温度差が小さいのも特徴です。
特に梅雨前線の西のほうでは、北に中国奥地の乾燥地帯があり、非常な高温となっています。温度差だけでは 梅雨前線の位置は判別しにくく、それよりも絶対的な水蒸気量によって判断した方が適切です。

なお、気象現象をあらわす際には、あじさいやカエルのような生物季節観測やムード的なものは参考にしません。
後藤さん:小学生 梅雨のおこる原因を教えてください。またどうして北海道には梅雨がないのですか?。
e-予報官  梅雨は梅雨前線(ばいうぜんせん)によっておこります。
 梅雨前線は日本の北側にあるオホーツク海高気圧と南側にある太平洋高気圧の間に できます。オホーツク海高気圧からは冷たい風が吹いてきて、太平洋 高気圧からは暖かくて湿った風が吹いてきます。この2つの風がぶつかり合った ところに梅雨前線ができて上昇気流(じょうしょうきりゅう)がおこって 雲ができ、雨をたくさん降らせます。
 梅雨前線は、2つの高気圧の勢力(つよさ) によって北に移動したり南に移動したりしますが、北海道まではあまり 移動しません。
 しかし、年によっては北海道付近まで近づくことがあり、 このときは、北海道でも梅雨のように雨が続くことがあります。この 北海道での梅雨を「えぞ梅雨」と呼びます。
衛藤さん:小学生 質問です。毎年なぜ、梅雨は夏にくるのですか?
e-予報官 まず、梅雨というのは、夏に向かう途中に、曇りや雨の日が多くなる期間を指します。 なので、毎年だいたい同じような時期に来る季節の1つのようなものです。
では、どうして夏の前に梅雨があるのでしょう? 夏に近づくと、南から暖かくしめった空気を持った太平洋高気圧が張り出してきて、 北にある冷たい空気を持ったオホーツク海高気圧と、日本のあたりでぶつかるようになります。 この2つの高気圧がぶつかるところは梅雨前線(ばいうぜんせん)となって、雨をたくさんふらせます。 これが、梅雨です。太平洋高気圧がだんだんと強くなってくると、 梅雨前線は北へ押し上げられて、梅雨は明けて夏になります。このため、梅雨は、毎年夏の前にやってくるのです。
尾崎さん:小学生 梅雨はなぜ梅雨というのですか
e-予報官 いくつかの説があり、はっきりしていませんが、
1、中国でちょうど梅の実が熟すころに降る雨なので 「梅雨」と呼んでいたのが日本へ伝わった。
2、かび(黴)がよく生える時期なので「黴雨(ばいう)」と 呼んだ。
3、くさるという意味の「潰える(ついえる)」から変化した。
というのが、主な説です。
中村さん:中学生 私は今梅雨のことを調べているのですが、一番梅雨の時期がはやい県ってどこですか?あと、梅雨の時期がはやい県の順を教えてください!お願いします。
e-予報官 平年値から言うと、一番早いのは沖縄です。続いて鹿児島県奄美地方。九州南部、四国、九州北部、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸、東北南部、東北北部の順で梅雨入りします。 つまり南や西の地方が早く梅雨入りします。またほぼ同じ順で梅雨明けもしていきます。
なお梅雨入り・梅雨明けは府県単位では発表していません。
バロンさん:中学生 梅雨の中休みってなに?
e-予報官 梅雨の時期は、くもりや雨の天気が多くなるのですが、 一時的に晴れの日の続くことがあります。これを、 梅雨の中休みと呼んでいます。
桐山さん:20代 「梅雨入り宣言」というのは誰が、どんな状況(天気)になったら、
そしてどのような手順(発表の許可経緯など)で行うのですか?
e-予報官 数年前までは、マスコミなどで「○月○日梅雨入り宣言」と報道されたこともありましたが、 現在は
「○月○日頃、梅雨入りした模様です」という形でお知らせしています。
詳しくは、こちらにもありますが、だいたい5日間位の遷移期間があるために、
このような、発表の形を取っています。

この情報は、地方ごとに発表されます。岐阜県は、愛知県、三重県、静岡県とともに、「東海地方」に
含まれます。この中では実際に発表しているのは、名古屋地方気象台です。その他の県については、
各県の気象台へお問い合わせ下さい。
今までの天候と、その先1週間程度の予報をもとに、多雨・寡照になり始める頃を梅雨入りとします。
具体的に「雨がどのくらい降ったら」というような基準は特にありません。
各気象台と気象庁本庁とで話がまとまれば、すぐに、新聞社やテレビ局などの報道期間を通じて、
みなさんへ伝達されます。