農業科学基礎実験

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 1.発芽試験1 発芽率の求め方

【はじめに】
 たねが芽を出すことを発芽という。発芽率とは、植物の種子を一定条件で発芽させ、播種数に対する発芽数の割合を百分率(%)で示したものである。発芽率は作物を栽培する場合に必要な種子数を求める際等に利用される。

【準備するもの】
 植物種子(種もみ)
 シャーレ(ぺトリ皿)
 ろし(11cm) 2枚
 ピンセット
 スポイト
 ビーカ
 定温器
【実験方法】
 ・シャーレにろ紙を2枚重ねて敷き、スポイトを用いて、
  水道水でろ紙を湿らせる
    ↓
 ・種子を100粒ろ紙の上に並べて置く
    ↓
 ・スポイトを用いて、水道水で更にろ紙を湿らせ、シャーレのふたをし、
   30℃に設定した定温器に入れる
    ↓
 ・毎日観察をし、発芽した種子を取り除き、発芽粒数を記録する
 ・実験中ろ紙が乾燥しないよう、水分を補給する
    ↓
 ・発芽率を計算する(イネの場合14日目の発芽割合)

発芽率(%)= 発芽した種子粒数  × 100

播種した種子粒数

【結果例】
播種後日数 発芽数 発芽数計
 1日目
 2日目
 3日目
 4日目 18 22
 5日目 45 67
 6日目 13 80
 7日目 85
 8日目 88
 9日目 89
10日目 89
11日目 89
12日目 89
13日目 89
14日目 89
  発芽率の計算

   播種種子数が 100粒
   14日目までに発芽した種子が 89粒であるため
 
   発芽率(%) =  89  × 100  = 89 %

100
 

【参考】
 播種種子数は、実験環境により変更してかまわないが、あまり少なくすると、正確なデータが得られなくなる。試験機関等では、水稲の場合100粒で2反復以上の検査が行われる。