第4代正統カリフのアリーを暗殺してムアーウィアによって成立したウマイヤ朝は、首都をダマスクスに移して、異教徒に対するジハード(聖戦)をさらに拡大した。西方では地中海の出入り口であるジブラルタル海峡を越えヨーロッパに侵入し、711年にイベリア半島にあった西ゴート王国を滅ぼした後、ピレネー山脈を越えフランク王国に侵入し、732年にはトゥール・ポアティエ間の戦いで激戦を交えた。東方ではその勢力はインダス川に達し、中央アジアでは最盛期を迎えていたの勢力と接することとなった。