フラクタル構造は,自然界を理解するひとつの考え方です。自然界は数学的です(?)から,このような
考え方を用いて,見えないものが見えてくるかもしれません。
このことをもう少し正確に言うと,フラクタル構造がもともと自然界に在るというよりも,自然界の摩訶不思議な構造をモデル化して,フラクタル構造という単純な見方や表現で理解しようとしている,ということです。
ここに「数学は現象を理解し記述する言葉である」という数学の本質的なスタンスが見えてきます。
数学は現象を観る窓のようなものです。そしてその窓を通して,自然界にはフラクタル構造に類似した「何かの法則」が
在る,と考えているわけです。それが数学のロマンでもあります。