5. 数におけるフラクタル構造
様々なフラクタル図形を見てきましたが,フラクタルという考え方は事物を理解する
上でのひとつの見方や考え方であり,なにも図形に限ったことではありません。
ここでは「数」をフラクタル構造で見るとどのようになるかをみていきましょう。
先ず最も単純な数1を考えてみます。「1」を 0.9 と 0.1 のふたつの部分に分けてみます。
次にその 0.1 をよく眺めてみると,もとの数「1」 の10分の「1」に当たることがわかります。
この「1」を再び 0.9 と 0.1 に分解していきましょう。この分解を次々に行ってみると
そしてこのような考え方から,1という数は1=0.99999・・・である,ということもわかります。
さて次に,フラクタル表現という観点から,連分数を見てみましょう。
この数がいくつなのかを知るために,その数全体を x とおいてみましょう。すると分母の一部分に
再び同じ x が見えてきます。従ってこの数は下図のようになります。
この様に,ここでも自分自身の一部分に自分自身と同じ(相似な)ものを内包する構造(フラクタル構造)を見出すことができます。
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