1.東西南北について


まず次の問いを考えてみましょう。


 地球上のある地点から、真南へ100km歩いて、そこで真東に向きを変え100km歩き、
さらにそこで真北に向きを変え100km歩いたら、出発した地点に戻ってしまいました。

出発点はどこでしょうか。

実際に100km歩くことは困難ですが、コンパスを持って歩くことを想像してみてください。
見つかりましたか。

正解1

この解は、すぐ見つかったでしょう。
でも、そのような地点は他にもあります。見つけてください。

正解2

さて、この問いを議論するとき、東西南北の定義をはっきりしておく必要がありますね。

南北の定義は

であり、この方向に経線が規定されています。

さて、東西の定義はなんでしょうか。
東西の定義は

であり、この方向に緯線が規定されています。
この定義からすると、南北は、地球上の固定した地点を基準に定義されていますが、 東西は、地球上のある地点を指すのではなく、南北から副次的に定義されています。 ここに、南北と東西の性質の違いがあり、そのことが若干の混乱を生じてきます。
その代表的な混乱は、

このような違いによる混乱を、次の「2.常に真東に向かってまっすぐ歩いていくと、どこに行くか」で、整理してみましょう。


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