いろいろありますが、いったい何種類の切り口の形があるのでしょう。
【軌跡としての2次曲線の定義】
定直線と定点までの距離がm:nとなるような点の軌跡
2次曲線を定義するために利用された定直線と定点は,それぞれ準線,焦点と呼ばれ,2次曲線の特徴を語る上で大切なものです。
のようになり,3種類の曲線が3つの異なった方程式で表現されます。
2次曲線を極座標で表現すると
のように3種類が1つの方程式で統一されて表現でき,大変すっきりとします。
このとき原点が焦点となります。
では2次曲線の数々を鑑賞してみてください。
このシミュレーションはボールの軌道が放物線であることを前提に作ってあります。確かにこれは日常で体験する放物運動を上手く模倣してはいますが,本当にそうなるかどうかは検証しなければなりません。検証しなければならない問題は
さて,機械を使ってボールをどんどん遠くへ投げると,そのうち地球を回る人工衛星のようになるのでしょうか。ボールは放物線を描くはずなのに変ですね。
実は地上でボールが放物線を描くのは,ボールに働く力(引力)が、いつも下向きで、一定である、という条件が隠されているからです。地上の人間の感覚では,地上は平らで引力はいつも下向きと考えれば十分ですね。
このような考えが通用するのは地球が平らだと思える範囲内であり、かつ、引力が一定であるとみなせる範囲内だけです。下図のような状況ではこの考えは当てはまりません。
では,どう考えればよいでしょうか。
実際の地球は丸く,引力はその中心に向かって作用します(これも地球を点と考えたときのことですが)し、引力も距離の2乗に反比例することはご存じでしょう。このときボールの軌道は楕円になります。
人工衛星のように地球の周回軌道を回るようにするには,ただ単に大きな初速度でボールを投げるように発射すればよいのではなく,上空の適当な場所で,適当な方向に再度噴射しなおさなければならないのは,言うまでもありません。
さて最後に,人工衛星のように地球の周りを回る物体の動きを見てみましょう。
彗星は何十年何百年といった周期で太陽を焦点にして回っています。それらは楕円軌道ですが,円に近いものや細長いものなどさまざまです。中には太陽系外から放物線軌道や双曲線軌道を描いてやってくるものもあるかもしれません。しかしそれらは二度と戻ってきませんし,特に放物線軌道になるには余程条件(e=1)が整わなければなりません。ほとんど不可能ですね。
私たちが日常出会すいろいろな物の形を,その性質によって分類するとき,ボールの弾道,天体の軌道,パラボラアンテナ,ラグビーボール,斜めから見た円,タケノコの切断面等は,ある共通の特徴が内在するように感じられます。これらは2次曲線と呼ばれています。ここではその2次曲線の性質について考えてみましょう。
1.タケノコから2次曲線を作る
4月は木の芽が一斉に芽吹く季節です。そんな時季に食卓を賑わすものの一つにタケノコがあります。
タケノコは煮付けにしても、みそ汁に入れても美味しいですね。ところで、タケノコを箸にとって食べる前に
じっくりその切り口の形を眺めてください。いろいろな形が見えてきますね。
これらのタケノコの切り口の形は,
2.2次曲線と光
これらの2次曲線は身の回りでよく見かける形ですが、それだけに面白い性質がいくつかあります。
ここでは2次曲線が音や光をどのように反射するのか、という点で調べてみましょう。
3.軌跡としての2次曲線
2次曲線を描くにはどうすればよいでしょうか。そのためには2次曲線がどのように定義された曲線
なのかを理解しなければなりません。ここでは軌跡(ある条件を満たしながら動く点が描く図形)としての定義に従って描いてみましょう。
4.極座標で表現するの2次曲線
今までみてきたように,2次曲線は,楕円,放物線,双曲線という3種類の曲線の総称です。
これらの方程式を(x,y)の直交座標で表現すると
5.物体の運動と2次曲線
ボールを投げると,放物線を描いて飛んでいくことはよく知られています。
放物線という言葉はこのことから由来しています。放物線は2次曲線の一つであることはすでにみてきました。ボール投げのシミュレーションで遊んでみましょう。
などです。これは皆さんの今後の勉強に委ねます。
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