資料 ブランド(銘柄)を育てて
 化学合成農薬・化学肥料を30%以上削減して栽培した農産物には, 安全な農産物であることを示す表示票などをつけることができます。
 平成15年からは,農薬・肥料ともに50%以上削減した農産物にも, よりいっそう安全であることを表示できるようになりました。
ムーランルージュ
 フスマ(小麦を粉にひいた時に出るカラ)や米ぬかを土に混ぜ, 田のように水を張ってビニールでおおい, 2〜4週間待ちます。水でおおわれ太陽熱が加わると, 微生物の活動が活溌になります。その結果, 土の中の酸素が非常に少なくなり(還元されて), 菌や虫が死滅します。
 化学薬品を用いないので環境にやさしいうえに, これまでの方法より費用が安く, 効果が高いという長所があります。

 夕方から夜間に活動する夜行性のガなどは, 光を照らすと眠った状態になります。そこで, 夜間, 光を照らし続けることで, 活動をおさえ, 被害を少なくする方法です。光は, 夜間に活動する他の虫を引きつけにくい黄色を使います。
 右の調査では, トマトの害虫オオタバコガは, 夜間に点灯したハウス周辺で, 2割ほどしか活動しませんでした。果実などへの食害がわずかにみられましたが, 被害は少なく, 防虫効果の高いことが確認できました。



 防虫ネットでハウスをおおって, 病虫の進入を防ぎます。網目は, 防ぐ虫の大きさによって違い, ほうれんそう1mm, ぎふ枝豆2mm, トマト4〜6mm, などを使います。
 右の調査では, 防虫ネットがない場合に比べて, わずか5%ほどの被害でした。他の作物による実験でも, 高い防虫効果が認められています。
 網目が1〜2mm程度の場合, 風通しがわるくなりがちであるため, ハウス内が高温になりやすい点に, 気をつける必要があります。