●津島神社と出征兵士●

 岐阜羽島駅の近くにある江吉良町浅平の津島神社で次のような由緒書きを見ます。

「当社は悪疫流行の折、素盞鳴尊を勧請奉斎して氏子の無事を祈ったもので、創立は古老の伝承によれば、文化年間(1804〜1817)と推定される。 以来、氏子の崇敬は極めて篤く、特に太平洋戦争に浅平村より24名の出征兵士をこの鎮守の社より勇躍戦場へ送ったが神威により全員無事復員したのは、全国でも稀で御神徳の高く尊いのに人々は感激している。 当時、霊験のあらたかを聞いて遠方より子供を背負い手を引いて、夫の無事と兄弟の武運長久を祈願する参拝者が跡を絶たなかったと言う。・・・・・・」

 日本の敗戦から、今年も半世紀余を経過し、12月8日の当日も、この日の過去の歴史と世の人々の当時の思いを報ずる新聞は、私の知る限りわずか一紙のみでした。 こうした中で、この日が何の日であったかをすっかり忘れ、知らない人々も多いが現実です。 しかし、日本国民にとって決して忘れてはいけない歴史的事実の日であります。 この当時、江吉良村の出征兵士は443名に達し、全戸数586戸に対し、実に全戸数の75%にも及んでいます。
 今一度、その頃、この境内で流された人々の涙と思いを深く呼びさまし、国民一人一人が、平和を願い、決意を新たにしていくべき時であるように強く感じられます。

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