施設の概要

所在地 大野郡白川村荻町2499番地

開設年 1972年

施設の概要
 昭和40年代(1965)私たちの国が産業経済の発展を見る頃地方の人口が都市に流出しました。
 白川村も同じように幾つかの小集落が離村し、消滅しました。
その集落の中に、「飛騨加須良」があり、この地の民家を移築保存して、昭和47年に「合掌村」を開設しました。
 現在、「野外博物館 合掌造り民家園」に改称いたし、復原した各民家では、伝承(民具作り)ごとが実演され、予約によって参加体験(そば打ち、機織り)もできます。
 広い園内には、自然豊かな山野草が季節の移ろいを知らせ白川郷の原風景を再現しています。
  • 園の面積・・・・・・・・・・ 5.6ha
  • 岐阜県重要文化財・・9棟 他、14棟

白川郷の紹介(「世界遺産:ひだ白川郷 ひと物語」より)
a.白川に人が住み始めたのは、5千年程前かららしい。どうしてこんな山奥に、と思われるかも しれません。でも、渓流には魚が、山には熊などの獣や木の実、山菜、そして家の材料になる木 や燃料が豊富だし、農作物を作る土地もあります。雪はすごいけど、食べ物を保存しておく天然 の冷蔵庫として使えます。また、険しい山々に囲まれて人の行き来がままならなかったことで、 旅人を手厚くもてなす心も生まれ、白川独特の山の文化や習慣、生活道具が生み育てられてきま した。

b.合掌造りの屋根の茅は、40〜50年に1回ずつ葺き替えます。白川には茅葺きの家が約190軒あり

ますから、平均すると年に3〜4軒の葺き替えがあります。茅は昔から葺き替えてもらう家が用 意するのが習わしで、普通の屋根で約4千束(4tトラック10台分)が必要です。茅の葺き替え は大掛かりな仕事なので、他の家の葺き替えを手伝うかわりに、自分の家の時も手伝ってもらう という暗黙の約束みたいなものがあって、村中総出で手伝うんです。

c.谷にかかる霞、絶えることのない瀬音。時間を忘れたように佇む合掌集落。何気なく見ている と、白川は昔そのままの風景に見えます。しかし、コンクリートや広告看板など、山里にも時代 の波は確実に押し寄せ、せっかくの素朴な風景が少しずつ失われてきています。「もう、昔には 戻れないのだろうか」、そう考えた私たちは、コンクリートや新建材を木で作り替え、昭和の初 期にブルーノ・タウトが見た「あの白川の姿」に戻す決意をしました。それは、この風景そのも のが掛け替えのない、世界的に貴重な文化遺産だからです。

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