星座を見つけよう 
 

星座のおこり

 太陽が沈んだ後、頭上に現れる無数の光のきらめきを、古代の人々は一体どんな思いでながめたことでしょうか。時間をおいて夜空を見上げれば、光の点の並びは形をくずさずに輝き、また、その並びは同じ場所にとどまっておらず移動することに気づいたことでしょう。
 目立った光の点の並び−星の群れ−は、自分たちの身近なものにその形を重ねることでより記憶に残り、星空について仲間と語り合うとき、たがいの言うことがよく分かるようになったことでしょう。古代人の夜空に対する最初の働きかけは星の群れに名前をつけることであり、こうした作業、つまり「星座」をつくっていくことが星空観察のはじまりだったと思われます。


ボーデの星図
 星座は、今から5000年ほど昔、メソポタミアの平原(現在のイラク)で羊飼いをして生活していた人々の間から生まれてきたといわれています。星占いに出てくる星座はこの時代に源を発します。かれらが考え出した星座は、後に古代ギリシャに伝わり、そこで神話と結びつき、神話に登場する神々や動物の姿があてはめられていき、しだいに私たちが知っている星座がつくられていきました。ギリシャ時代の星座の数は48個でした。時代が流れ15世紀になり、人々が南半球まで乗り出したとき、そこで初めて見る星たちにも新しい星座が当てはめられていきました。その後も多くの天文学者が思い思いに星座をつくっていき、一時期、星座の数は100を越えましたが、今では整理されて88に定められました。

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