ギリシャ文字の読み方
α ・・・アルファ ν ・・・ニュー
β ・・・ベータ ξ ・・・クシー
γ ・・・ガンマ ο ・・・オミクロン
δ ・・・デルタ π ・・・パイ
ε ・・・エプシロン ρ ・・・ロー
ζ ・・・ゼータ σ ・・・シグマ
η ・・・エータ τ ・・・タウ
θ ・・・シータ υ ・・・ユプシロン
ι ・・・イオタ φ ・・・ファイ
κ ・・・カッパ χ ・・・カイ
λ ・・・ラムダ ψ ・・・プサイ
μ ・・・ミュー ω ・・・オメガ

ギリシャ文字

 

名前のない星

 一つひとつ名前がつけられているのは目立った星だけです。その他の星はギリシャ文字で呼んでいきます。1つの星座の中で、明るい方から順にα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、・・・と名をつけていきます。たとえば、スピカはおとめ座で一番明るい星なので、おとめ座のα星です。この呼び方は、アマチュア天文家のバイエルが17世紀の初めにあらわした星図で用いたものです。明るい順に、というのにも例外があります。たとえば、おおぐま座の北斗七星は、ますの先から順にα、β、γ、・・・とつけられています。また、ふたご座のα星カストルは、β星のポルックスよりも暗い星です。
 ギリシャ文字とは別に、番号をつけて呼ぶ方法も考え出されました。グリニジ天文台の初代台長フラムスチードは、それぞれの星座の中の目で見える星に、西にある星から順に番号をつけていきました。たとえば、1838年に初めて距離を測るのに成功した星、「はくちょう座61番星」がその例です。

日本の星の名

 スピカは、福井県の海岸地方で「シンジボシ」と呼ばれていたといい、これを天文家の野尻抱影が「真珠星」と解釈し、以後これが和名として使われるようになりました。
 星の中には日本名をもったものがたくさんあります。岐阜県にも、オリオン座の2つの1等星を「平家星、源氏星」、しし座の頭にあたる星の並びを「トイカケボシ」(樋掛け=雨どいの支え金具)と呼ぶなど、多くの名が残っています。


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