見つけよう−うさぎ座、カノープス
 オリオン座おおいぬ座の南、その辺りには目立った星はありませんが、ちゃんと星座は描かれています。オリオンにふみつぶされそうになって空に張りついているのはうさぎ座で、台形に並んだ4つの3等星が目印です。
 2月といえばシリウスに次ぎ2番目に明るい星、カノープスを見つけるのに良い時期です。中国ではカノープスのことを古くから「南極寿星」、「老人星」などと呼んでいました。洛陽・長安など昔の中国の都から、南の空低く見えたからです。中国では南をめでたい方角と考えていたので、この星もめでたいものとして敬い、社を建てて祭り老人星が見えた年は国が平和のうちに過ぎ、見えない年は争いが起こると信じていました。
 カノープスはリゲルベテルギウスよりも明るい星です。しかし、岐阜県からは地平線上ほんの2度の高さにしか上がらず、そのため大気によって光がずいぶんと弱められてしまい2〜3等星並みに明るさが落ちてしまいます。その上、本来は白く光っているはずが赤みをおびた色に見えます。真昼の太陽より夕日の方が光が弱く赤っぽく見えるのと同じことです。
カノープスが真南にくる時刻

2月 5日 午後9時20分ごろ
2月15日 午後8時40分ごろ
2月25日 午後8時ごろ    


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