兄弟星 2つの明るい星、ポルックスとカストルがふたごのそれぞれの頭の位置で輝いています。ポルックスは1.1等で1等星の仲間なのに対し、カストルは1.6等で分類上2等星に入ります。兄の方が明るい星をもっているかと思えばその逆で、暗い方の星、カストルが兄の名前です。これは、ギリシャ時代から現在までの間に。α星のカストルの明るさが落ちたためか、あるいはβ星のポルックスが明るくなったためかもしれません。
ギリシャ神話では、このふたごは大神ゼウスの子供たちです。日本でも、この2つの星を「おとどい星」(おとどい=兄弟)と呼ぶ地方がありました。むかしアラビアでは「二羽のくじゃく」と呼び、フェニキアでは「二ひきの子やぎ」、エジプトでは「二本の若木」などと2つの星を対になるものとして見ていました。 |