普通、写真を撮る場合は、250分の1とか500分の1といった高速シャッタースピードをよく使います。なにげなくシャッターボタンを押していますが、実は1秒の250分の1というほんの一瞬の間だけシャッターが開いているのです。しかし写すものが暗くなればなるほど長い時間シャッターを開けておかねばならず、天体を撮影する場合には何秒という長時間の露出ができるカメラが必要となります。時間をかけてかすかな光をフィルムの上に蓄積していくのです。
そこで太陽や月などは別にして、星のような暗い天体を撮影する場合はシャッタースピードにB(バルブ)またはT(タイム)のあるカメラ、あるいは10秒以上のシャッターが切れるカメラを使います。B(バルブ)はシャッターボタンを押している間だけシャッターが開くもので、T(タイム)はシャッターボタンを押すとシャッターが開き放しになるものです。一眼レフと呼ばれるカメラの多くはこの機構がありますが、皆さんが手軽に使っているコンパクトカメラにはないかもしれません。 |