月を写そう 
 月は昔から私たちに関係の深い天体でした。皆さんは月のみかけの大きさがどれくらいか知っていますか。わりあい大きく感じているのに、普通のカメラではごく小さな円盤状にしか写りません。これは太陽も同じです。ですから満月のウサギの模様を撮影するためには望遠レンズが必要で、表面のクレータを写すには望遠鏡で拡大しなければなりません。フィルムはISO400までがいいでしょう。月が低空にある場合は、大気で光が弱められるため、露出時間を余分にかける必要があります。

全体像

 全体像は、カメラの望遠レンズや望遠鏡の直焦点方式で撮影します。フィルム上には焦点距離のおよそ100分の1の月が写ります。三日月のような細い月を露出を長めに撮影すると地球照が撮影できます。

拡大撮影

 月の欠けぎわには大小たくさんのクレータが見られます。リレーレンズ方式やコリメート方式のように接眼レンズなどを使って拡大撮影すると、クレータのような表面のようすが撮影できます。露出時間はカメラのメーター通りでいいでしょう。

・月の露出表
標準露出時間表(秒)  フィルム感度ISO100 大気の減光による補正
F値 5.6 11 16 32 64 高度 露出倍数
三日月 1/30 1/15 1/8 1/4 天頂 
50°
40°
30°
20°
10°
8°
1.00倍
1.06 
1.1   
1.2   
1.6   
2.5   
3.0   
半月 1/125 1/60 1/30 1/15 1/4
満月 1/500 1/250 1/125 1/60 1/15 1/4
地球照 16 32 64

月のクレータ

地球照

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