豆知識・月の模様

 満月のとき、月を見てみましょう。表面に何やら模様が見えますね。昔の人はこの模様を見て、いろいろなものの姿にたとえてきました。
 日本ではウサギのもちつきに見ていましたが、西洋では、「はさみの大きなカニ」や「本を読む人」に見立てています。また、その他に「ロバ」や「鬼」という見方もあります。いずれもウサギの耳の部分に注目して、何かの形を想像したのですね。これらは月の暗い部分で形を作っていますが、逆に明るい部分に注目した「女の人の横顔」というのもあります。
 明け方に満月が西の空に沈むころには、満月の上下が写真とは逆になりますが、このときに「二宮金次郎」という見方があります。どのように見たらいいのでしょうか。本の上下をひっくりかえして考えてください。
 なお、月の暗い部分を「海」、明るい部分を「陸」と呼んでいますが、実際に、水があるわけではありません。「海」は黒っぽい岩石から、「陸」は白っぽい岩石からなっているために、明るさにちがいができるのです。ガリレオが望遠鏡でのぞいたときに、暗い部分は平らに見えたから「海」と呼んだのだといわれています。

うさぎ
はさみの大きなカニ
本を読む人
ロバ

女の人の横顔

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