【6】暮らしとお金・生活設計

多重債務 
~返済のための借金は消えない借金に!~

 借金返済のため別の借金を繰り返し、返済が困難になることを「多重債務」といいます。返済額分を借入れていくと手数料分が増えていき、結果として、はじめに借りた金額以上に借り入れることになるだけでなく、支払いがいつまでたっても終わらなくなります。

返済のための借金は消えていかない返済のための借金は消えていかない

多重債務には解決方法があります

 返済が困難になった場合は早めに相談窓口に相談しましょう。

任意整理 裁判所を通さず、債権者との話し合いにより返済方法や返済額を決める方法です。
特定調停 簡易産板書に申し立てをして、調停により返済方法や返済額を決める方法です。
個人再生手続 裁判所に原則3年(最長5年)で完済する再生計画案を提出し、認可を受け弁済を行います。生活の基盤である給料などを差し押さえられることもなく、住宅ローンを支払って住宅を残すことができるというメリットがあります。
自己破産 消費者が自分の財産ではとても負債が払いきれない場合(支払不能)に、裁判所に自ら申し立てをして破産の決定をしてもらい、返しきれない負債について支払を免除(免責といいます)してもらう手続きです。詐欺的な借入や極端な浪費がない限り、消費者の生活再建のために、借金を切り捨ててもらって出直しが図れます。

 個人再生手続きまたは自己破産をした場合、信用情報機関に事故情報の登録がされ、5年ないし7年程度は銀行などからの借金やクレジットカードの発行が受けられなくなります。しかし、戸籍に記載されたり、選挙権を失ったりすることはありません。

■支払う必要のない借金を払い続けていませんか?「ヤミ金」に注意!

 貸金業を営む場合、貸金業法に基づき、国(財務局)か都道府県の登録を受けなければなりません。それにもかかわらず無登録で貸金業を営む業者は、「ヤミ金融業者」と呼ばれています。無登録で貸金業を営むことは5年以下の懲役、又は1,000万円以下の罰金、またはこの両方が課せられます。
また、下記の年率を超える金利は無効ですので、支払う必要はありません。

  • 「利息制限法」の金利を超える金利は無効です。
元本10万円未満
年率20%
元本10万円以上100万円未満
年率18%
元本100万円以上
年率15%

  • 「出資法」の上限金利(年率20%)を超える金利は刑事罰の対象となります。

《多重債務相談窓口》

財務省東海財務局多重債務相談窓口 052-951-1764
公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会 多重債務ホットライン 0570-031640