ここでは、光の反射とボールの反射の現象の一体感(数学の言葉で言うと類比)を味わっていただきましょう。
ビリヤードというゲームがあります。ご存じのとおり、台の上の玉と玉を 直接または枠(クッション)で反射させて当て、穴に落とすゲームです。
さて上のCGで、赤い玉を黄色の玉に当てるには、どの方向を狙いますか。もちろん、台や壁での摩擦、空気の抵抗、ボールの回転などの要素(外乱)は無視して下さい。
直接狙う方向は明らかですね。
では、
|
いかがでしたか。上手く鏡を使えましたか。
現実のビリヤードでは、外乱によるずれが問題となり、それを上手く交わすことが
「技」であり「妙味」です。ここではそれらを無視しました。
無視したついでに、では無限に反射を繰り返えすと、デタラメ方向に狙ってもやがては目的のボールに当たるのでしょうか。実験してみましょう。
何度も反射しているうちに、偶然当たることもあるようですが、保証の限りではありません。
このことを数学の問題として捉えると、「任意の方向に放った直線は反射を繰り返すうちに、その長方形内のすべての点を通るか」と言うことができます。興味のある方は挑戦してみてください。