星の距離
光が進む距離
1秒間で 30万km
1時間で 10億8千万km
1日で 259億2千万km
1年で 9兆4700億km
光年

 私たちがふだん使う距離の単位はkmで、月から地球までは約38万km、といった言い方をします。これを星の距離にもあてはめたらどうなるでしょう。たとえば、近い部類に入る七夕の星ベガまでは245兆9600万kmと、とても大きな数になり、それより遠い星の場合、kmの単位では言うにも書くにも一苦労です。そこで星までの距離は光が1年間に進む距離、−1光年−を単位として表わしています。
 七夕の星ベガまでは26光年あります。つまり26年前にこの星から出た光を、今ようやく私たちは目にしているわけです。


天の川をはさんで輝く七夕の星
40年後に

 1年に1度七夕の夜に会うおりひめとひこぼし。実際にはどれだけ離れているのでしょう。2つの星は角度にして約35度離れています。地球からおりひめのベガまで26光年、ひこぼしのアルタイルまでは16光年あります。計算すると、2つの星は天の川の両岸で約16光年へだたって輝いていることになります。
 ひこぼしがおりひめにデートの約束をしようとして連絡をとるとします。ひこぼしの声がおりひめに届くのは速くて16年後、おりひめの返事がひこぼしに届くのはそれから16年たった32年後、天の川の真ん中が約束の場所として二人がそこまで行くのに光の速さで8年かかり、40年ほどしてやっと顔を合わせることができます。
 こんな例え話からも分かるように、光年の単位はきわめて大きく、星は私たちの時間・距離感覚からずっとかけ離れた遠くで輝いているのです。


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