惑星を写そう 
 望遠鏡で土星のリングや木星のしま模様をながめると本当に感激します。満ち欠けをくりかえす金星も魅力的です。表面の様子だけではなくて、あかね色に染まった西の空で金色に輝く宵の明星・金星にも心を奪われます。ボイジャーなどの宇宙探査機が惑星のみごとな写真を送ってきましたが、やはり自分で撮影したいものですね。
 夕焼け空の金星を星座写真と同じように標準レンズで撮る場合は別にして、惑星は見かけの大きさが小さいために、望遠鏡のリレーレンズ方式やコリメート方式で撮影します。ただし、露出時間が4分の1秒以上になると日周運動で惑星の像が伸びてしまいますから、星の動きに合わせてモーターで架台を動かすモータードライブが必要になります。また小型望遠鏡の場合、どうしてもシャッターの振動が望遠鏡に伝わってしまうため、あらかじめシャッタースピードをB(バルブ)に合わせ、望遠鏡の先を黒紙でおおってシャッターをきり、黒紙を開け閉めすることで露出します。
 惑星は空気の揺らぎで見え方がずいぶん違ってきます。一般的には、春や夏の方が揺らぎが少なくてシャープな写真が写せます。また、同じ夜でも夜明けに近い方がいいようです。星のまたたきが激しい時は空気の揺らぎが大きくて、どんなにすぐれた望遠鏡を使ってもいい写真は撮れません。

うちわで露出

金星

土星

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