KMnO4滴定による過酸化水素の定量(酸化還元滴定)
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原理
 酸化還元滴定とは、定量しようとする物質(還元剤・酸化剤)を含む溶液に、酸化剤あるいは還元剤の標準溶液を滴下することによって起こる酸化還元反応を利用して目的の物質の量を知る方法である。
 本実験では、0.02M-過マンガン酸カリウム(KMnO4)標準溶液の正確な濃度を、0.05M-シュウ酸ナトリウム(Na2C2O4)一次標準溶液を使用して決定する。  
 その後、0.02M-過マンガン酸カリウム(KMnO4)標準溶液を用いて、オキシドール中の過酸化水素(H2O2)の濃度を測定する。【原理図】

過マンガン酸カリウム標準溶液の標定

 酸化剤のKMnO4は、硫酸酸性下、60〜80℃で 還元剤のNa2C2O4 と反応する。

 この反応において、過マンガン酸イオンは5価の酸化剤として働き、シュウ酸イオンは2価の還元剤として働く。
 また、この反応では、当量をすぎると過剰になった MnO4- で溶液が赤色に着色するため指示薬を用いなくても終点が判定できる。

 過マンガン酸カリウムとシュウ酸ナトリウムの反応

過酸化水素の定量

 過酸化水素は、硫酸酸酸性下で還元剤として働き、過マンガン酸カリウムと次のように反応する。

 この反応において、過酸化水素は2価の還元剤として働く。

 0.02M-KMnO4 1ml と反応する過酸化水素の量

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