岐阜県の工業の移り変わりについて, 調べてみました。岐阜県にはさまざまな伝統工芸品があり, その技術力をもとに地場産業(じばさんぎょう)がうまれました。この地場産業を中心に県内の工業は発展してきたのです。
 県の近代工業は, 日露戦争後に発展を始めました。この中心であったのが, 製糸業をはじめとする繊維工業でした。とくに濃尾平野では, 豊富な地下水, 電力をもとにして, 近代的な工場が県外から進出してきました。高度経済成長期には, 消費者が求める化学繊維の生産を増やすなどして大きく発展しました。しかし1970年代ごろから国内での賃金上昇に対して, 繊維工業は, 安価な労働力を求めてアジアの途上国へと生産拠点を移し始めました。国内での生産は減少し, 閉鎖される工場が増えました。
 現在, 残っている工場では, 高い技術をもちいて, 高い品質の製品を生産する努力をしています。

地場産業
安価な労働力